“事実上の統一”遠のく次世代パッケージメディアの現況 : 本田雅一のAV Trends
日本国内に限れば、BDビデオの再生機がHD DVDのそれを圧倒的に数で上回っており、この傾向は今後も変化しないと考えられる。北米でのHD DVDソフト発売ペースに比べ、日本では特にユニバーサルのタイトル発売ペースが鈍っており、この傾向は今後も続くと考えるのが妥当だろう。プレーヤーではなく、レコーダが光ディスクビデオ機器を支配している日本市場では、録画機に普及機を持たないHD DVDは圧倒的に不利だ。
しかしプレーヤー中心の市場である北米では、PS3発売後の今もHD DVDが粘っている。先月、東芝は北米市場で普及型プレーヤーのHD-A2を100ドル値下げし399ドルとしたが、同時にHD DVDソフト5本と交換できるクーポンの同梱を開始。仮に1本あたり20ドルと見積もると、値下げ分と合わせて実質的には200ドル分の値下げ効果がある。
北米市場は、こうした値下げやクーポンの効果がストレートに反映されると言われており、BDソフトの売り上げを超えるほどではないものの、HD DVDソフトの売り上げが大幅に伸び始めているようだ。東芝がこの戦略を続ける限り、しばらくの間はHD DVDが食い下がる展開が続くだろう。
399ドルでも原価割れだろうに、HD DVDソフト5本タダとは太っ腹な。
でもインセンティブで決着を長引かせることは出来ても、状況をひっくり返すのは難しいんじゃないかな?
東芝もSEDで躓いたり大変だね。