F1日本GP スクーデリア・トロ・ロッソのプレスリリース

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慣れ親しんだ鈴鹿サーキットに別れを告げ、日本GPが30年前にグランプリが開催された富士スピードウェイに移ることを皆さんが心配しているのは我々も知っている。トイレも付いていないバスに何時間も乗って行かなければならない、なんて恐ろしい話も聞かされていることだろう。しかも、おもしろくもないジョークをノンストップで話し続ける、あのうるさいジャーナリストと一緒だ。毎日、好きじゃない仕事仲間といつもより長い時間を一緒に過ごさなければならないことや、まともなレストランでディナーが食べられないことを心配している人も多いと思う。

いやー、面白い。 トロ・ロッソのプレスリリースは毎回気が利いているね!

あまりに面白いので、全文引用。

しかし心配はご無用。富士にだって良い所はたくさんある。鈴鹿には大きな観覧車がある遊園地があったが、一方、富士山は世界中で写真や絵画のモチーフとして好まれてきた神聖なる山だ。心配なことがひとつあるとすれば、2200年の間に75回もの噴火を繰り返してきた富士山が、ここ300年は1回も噴火していない休火山だという点だろうか。いつ噴火するかわからないという点でも、富士山は世界で最も注目を集めている山なのだ。
 
鈴鹿には店もあるし、フレンチスタイルのパン屋さんまである。富士山は頂上にまで登れば郵便局があるが、夏期しかオープンしていない。日本にいる間に富士山に登ろうと考えているならば、今はいい時期かも知れない。夏の間は頂上まで行列ができるほど混んでいて、どこかの有名テーマパークが少し衛生的じゃなくなったみたいになってしまうのだ。だが、「富士山は自分で天気を作る」と良く言われるので気をつけて欲しい。奥さんが「自分で作ったパン」が出るホームパーティーに行ったことがある人ならば、ホームメイドに潜む危険性を十分に承知されていることと思う。ひとつだけ確かなのは、今回のグランプリは鈴鹿よりも寒く、雨になる可能性も高いということだ。だが、鈴鹿が工業都市であるのに対して、富士山は神道と仏教の両方の信者が参拝する場所である。山を崇める他の多くの宗教とは違い、日本の信者たちは熱心に富士登山を行うので、それによって引き起こされた人的汚染が理由でUNESCOの世界遺産に認められなかったという。何世紀にも渡って女性が富士山を登るのは禁じられていたというが、もしかしたら、それが理由でこの人的汚染が引き起こされたのかもしれない。「ビニール袋を拾いなさい!この汚い山を片づけるまで帰っちゃダメよ!」なんて叫ぶ人がいなかったから、こうなってしまったのかも。
 
現在、富士山は日本一標高の高い山だが、“X-Speed 4000”なるものがその地位を脅かす可能性があるらしい。これは富士山の形をした人工の建造物で、富士山よりも300メートルほど高く、800階建てのそのビルには50万人から100万人が収容できると言う。数千億ドルかければ、このジャパニーズ・モンスターを作るテクノロジーはすでに存在するらしい。でも、このビルの設計図はF1のボスたちには見せないようにして欲しい。ファクトリーやパドックのホスピタリティ・ユニットがこれ以上クレイジーになると困る。
 
富士山は日本一有名なランドマークなので、当然、この山を詠んだ俳句は多く存在する。俳句とは?五・七・五の三句十七音から成る、日本独自の定型詩のこと。
例えば: そめいろの富士は浅黄に秋のくれ
サーキットの設計者たちがちゃんと仕事をしてくれていることを祈ろう。さもなくば、今週末はこういうことになるかもしれない。
 
数世紀眠り続ける富士の山 F1ファンと同じかな

最高です。