昨日の研修帰りに2りんかんに寄って、バルブスプリング・コンプレッサーを買ってきました。
今日は予備の支那ヘッドをバラしてみます。
コンプレッサーの使い方は何も難しいことはなく、あっさり分解完了。 まずはコッターから比較してみます。
写真がピンボケで申し訳ないです。 左がHM製(14781-MA6-000)で右が支那です。 基本的な形状は同じみたいです。
ただ、やっぱりHM製の方が表面祖度が良いように感じます。
次にリテーナー。 左のHM製(14771-GB4-680)は冷間鍛造で作っているのに対し、右の支那はNC旋盤で加工しているようです。
重さはどちらも約7gでした。 ただし料理用の秤で測定しているので、あまり正確ではありません。
どんどんいきます。 アウタースプリングの自由長(34.8mm)も素線径(Φ2.6)も同じでした。 どちらも不等ピッチです。
HM製(14751-GN5-911)と支那では、巻き方向がなぜか逆になっています。 HM製にはちゃんとペイントがしてあります。
インナースプリングも自由長(32.4mm)と素線径(Φ1.8)は同じです。 こちらも不等ピッチ。 HM製は14761-GN5-911です。
材質や硬化処理が異なる可能性はありますが、おそらくアウターもインナーも、ばね定数はHM製と大差ないのではないかと思います。
インレットバルブは14711-KFM-900が入手できなかったので、14711-GN5-913を購入しました。
HM製は軸がラップ加工されてますが、支那は鍛造のままですね。
傘の部分が支那は凹面になっていますが、HM製は平らです。 重さはHM製が19g、支那が20gでした。
エキゾーストバルブは逆に支那がラップしてあるのに対し、HM製(14721-GF6-010)は黒いままです。 但しポートに露出する部分を細くしてあります。
重さはHM製が18g、支那が16gでした。
バルブスプリングを取り除いた状態です。 驚いたことに、バルブスプリングアウターシートがありません。 インナースプリングは段付きになっている部分でセンター出しされるようですが、アウタースプリングはシリンダーヘッド(アルミ鋳造)に直接当たります。
バルブスプリングアウターシートは、14775-KFM-900が入手できなかったので、14775-MA6-000(右)を購入しました。
左はバルブスプリングインナーシート(14776-KFM-900)ですが、14775-KFM-900と組み合わせるものです。 14775-MA6-000の内径より大きいので、組み合わせることはできません。
想像ですが、支那ヘッドの動弁系はWave110のX型をコピーしてあるのかもしれませんね。
ステムシールもHM製(12209-GB4-681)そっくりです。 右が支那ですが、上面にJAPANOと19の文字がありました。
取り外す際に傷つき易いので、分解した場合は新品に交換しましょう。
ロッカーアームです。 上から支那、HM製100cc用(14431-GN5-911)、HM製90cc用(14431-035-020)です。
重さは支那と14431-GN5-911が42g。 14431-035-020が38gと軽量になっています。 支那は14431-GN5-911をコピーしたようです。
ロッカーアームシャフト(14451-035-000)も購入してみましたが、支那と有為な差はありませんでしたので割愛します。
さて、調査が終わったところで組み上げなくてはなりません。 せっかく純正部品を買ったので、組み込んでみます。
バルブスプリングアウターシート(14775-MA6-000)を入れて、スプリング、ステムシール、リテーナー、コッターなどをHM製にしました。 バルブスプリングは、ペイントされている方が上になります。
インテークバルブはHM製を採用しましたが、エキゾーストバルブは軽量な支那バルブをそのまま使います。
と思ったんですが、やっぱりエキゾーストバルブもHM製に交換し直しました。 これだけ軽くしたって、サージングには関係ないからね。
ロッカーアームも軽量な14431-035-020にします。 これで完成です。
以上の調査から、支那ヘッドの動弁系部品は、HM純正部品との互換性がかなり高いことがわかります。
現在使用中の支那ヘッドも、12Vカム導入時にHM製に組み替える予定です。