NIKKEI NET(日経ネット):東芝、HD-DVD事実上撤退へ・ブルーレイ勝利
東芝が「HD―DVD」規格の新世代DVDから事実上撤退する見通しになった。ソニー陣営の「ブルーレイ・ディスク(BD)」との規格争いで劣勢に立たされ、事業を抜本的に見直す方針を固めた。これにより電機業界を二分してきた新世代DVDの標準規格争いは、BD方式の勝利で決着することになる。
東芝は事業の見直し策としてレコーダー(録画再生機)の販売を中止してプレーヤー(再生専用機)などに特化する案や、販売不振の日本と米国から撤退して欧州市場に専念する案の検討に入った。週内にも決める。完全撤退も「選択肢の1つ」(東芝首脳)という。
日経お得意の”飛ばし”か、はたまた本当に撤退しちゃうのか。
東芝から「そのような事実はない」というコメントが出そうですが。
どうやら、昨夜のNHKニュースで第一報があったようですね。
本田雅一のリアルタイム・アナリシス:“東芝、HD DVD撤退で調整へ”報道を読み解く - ITmedia D LifeStyle
そこで東芝DM社のHD DVD戦略担当者に連絡を取ったところ、「HD DVD事業から撤退する結論は出していない。撤退について公式な会議の場で議論もしていない」と完全に否定した。「撤退に関してDM社は何も判断していないし、撤退のシナリオもない」。おそらく、このコメントは真実だろう。
今、撤退を決めれば大量の返品がある上、関連する各社の事業にも大きく影響する。全く、なんの根回しもなしに東芝DM社が撤退を決めることはないと考えられる。東芝DM社としては、たとえ撤退するとしても、盟友であるユニバーサルやパラマウントがHD DVD撤退をアナウンスした後に表明したいと考えるに違いない。
確かに乗客を乗せたまま、運転手が飛び降りちゃったらえらいことです。
でもパラマウントは免責条項があるようですが、ユニバーサルはどうなのかな? もしなかった場合は、ユニバーサル側から撤退を言い出すと、違約金を払わなくてはならなくなるかも。
しかし、根も葉もないニュースかと言えば、それも違うようだ。こうした報道の場合、必ず情報源がある。今回の場合、撤退に向けて調整するという情報源は“東芝関係者”とされている。つまり、これは東芝DM社ではなく、東芝本社からの意図的な情報リークというのが、もっとも可能性としては高い。
東芝本社はHD DVD事業に関して、昨年末までの積極的な発言から一転し、今年に入ってからは「数多く行っている事業の1つでしかない」と西田厚聰社長が発言するなど、かなり冷めたコメントへと変化していた。1月のワーナーショック以後、レンタル事業者のネットフリックス、家電量販最大手のベストバイ、さらに流通最大手のウォルマートがBD支持を打ち出すなど、流通側のBDシフトが明確になったことで、予定よりも早く撤退への方向を模索し始めたと推測できる。
リーク報道のタイミングからすると、情報がリークされたのは土曜日の午後だろう。このタイミングならば翌日の新聞記事には間に合い、月曜日に東芝が動き始める頃には“東芝HD DVD撤退へ”が周知となり、既成事実化してしまっているのは間違いない。そうなれば、東芝全体の組織としても撤退の方向へと踏み出しやすい。
東芝本社によって、内堀まで埋められつつあるということなんでしょう。 もはや東芝DMだけの問題ではなく、東芝の他のビジネス(特に薄型テレビ)にまで悪影響が出ているという判断でしょう。 気づくのが遅すぎますが。
いずれにしても、雲隠れしている藤井東芝上席常務(東芝DM社長)の口から、きちんと説明してほしいですね。