はったりの方法論

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デキルヤツノ条件 12:必勝、はったりの方法論:NBonline(日経ビジネス オンライン)

私は、よく逃げる。
 
といった書き出しで始めると、きっと読者は何のことかわからないだろうと思うので少し説明すると、原稿が思うように書けないとか、気分がのらないとか、今日は書きたくないというような日が私には年中ひっきりなしにあって、思わず作家センセイかお前は、と自分でもツッコミを入れたくなってしまうくらいだし、実際自分にツッコんでみることもあるのだが、書けないのは書けないのだし、書きたくないときは書きたくないわけで、そういうときは感情に逆らわず素直に原稿から逃げる。お巡りさんに呼び止められても、黒い鞄の中身を見せたくないのと同じ理屈だ。だからしょっちゅう原稿から逃げている。リチャード・キンブルばりの逃亡者である。

この部分は共感します。 自分も気分が乗らないと、全然仕事がはかどらない方なので。 社会人としては失格ですな。

この記事、無駄に長いだけで非常にまとまりがなく、何が言いたいのかよくわからないんですが、先日のエントリー「エンジニアの能力は技術力よりも第一印象で判断」にも通じる話がありました。

そういうときに意味をもってくるのが“自分を大きく見せる”はったりで、取引に臨むときもそうだろうし、お偉いさんがたくさんそろった会議で発言するとか、プレゼンでクライアントに好印象を与えるにも“自分の見せ方”は重大な役割を担う。自己アピールと言ったりもしますが。
 
だが、毅然としている、あるいは物事に動じないといった素振りという名のはったりは、残念ながら最初から身にそなわっているものではない。(中略)
 
はったりをかけて自分を高く売るとは、能力を周囲に認めさせることだ。そのために自分を本来の実力以上に見せるテクニックを言う。つまりは背伸びをすることでもあるけれど、この背伸びは“伸びしろ”と言い換えることもできる。と私などは思っている。ただ、これも根拠のない自信と同じで、同じはったりをかけるにしろ、バックグラウンドを持っているやつと持ってないやつとではすぐに違いが出る。
 
伸びそうなやつや本当に伸びるやつは、背伸びの仕方にも無理がないのだ。自分がやってきたことに自信があるからね。だから後ろめたさがない。不安もない。堂々とはったりをかけられるし、容易に落ちることもない。ばかりか、ときには相手をも飲んでしまう。これが、やるべきことをやってきた人間のはったりだ。(中略)
 
はったりは、相手を欺くために仕掛ける罠ではない。虚勢を張って自分を大きく見せるための姑息な手段でもない。はったりとは、相手と対等にやりあうために、自分をあえて高いところに置いてみる心の動作だ。それには、あとには引けない覚悟を伴う。はったりをかけた以上、自分を高めなければならないからだ。とても勇気のいることだが、強敵や難敵に挑むときの気持ちの表れではないか。と私は思う。

自分の場合は、若いときからこれを「知ったかぶり」と表現してよく実践していました。

会話の中で、自分の知らないことが出てきても決して慌てない。 後で勉強して知識を仕入れて対応すればいい話。 あるいはこちらから水を向けて、相手にそのことについて喋らせて、その場で知識を吸収すると。
もちろん知らないことを聞かれたら、素直に「分かりません」と答えるんですが、自分の知識の底はなるべく相手に見せないようにしますね。