これには、ヨーロッパと日本でクルマの使われ方が違うことが関係していると思います。一般に、ヨーロッパでは日本に比べて長距離走行が多い傾向があります。離れた都市間を高速道路で移動する、というイメージですね。
それに対し、日本ではちょっと近くに買い物に行き、エンジンが温まらないうちにまた戻ってくるという使われ方が多いようです。また、渋滞の中でのろのろ運転する機会もよくあります。これは、クルマにとって、そしてオイルにとっては過酷な状況です。
不完全燃焼でガソリンが燃え残ると、それがオイルに溶け込んで劣化させていきます。近所へのチョイ乗りや渋滞の中での走行は、この不完全燃焼を引き起こしやすいのです。一方、長距離の定速走行では、安定した燃焼状態を保たれるので、オイルの劣化は比較的軽度で済むのです。
欧州車のエンジンが、日本のクルマに比べて特別精度が良くて、ブローバイガスが少ないとかいうのは考えにくいです。 同じように使えば、同じようにオイルは汚れるでしょうね。
ただ汚れても油膜特性を長期間維持できる、ロングライフなエンジンオイルというのはあります。 環境を考えると、少々高くてもそういうオイルを使った方が良いのでしょうね。
ディーラーにしてみれば、オイル交換というのは客との重要な商材なので、交換時期が長くなるというのは困るのかもしれませんが。