トヨタ、2~4月の国内生産半減 赤字幅さらに拡大か

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asahi.com(朝日新聞社):トヨタ、2~4月の国内生産を前年比半減へ - ビジネス

9千台というのは、トヨタ本体の四つの自動車組み立て工場、子会社であるトヨタ自動車九州の宮田工場、関東と東北にあるグループ各社の工場の合計生産台数。30年前の第2次石油危機時の水準に落ち込むという。
 
昨年12月の当初計画では、1~3月は、1日当たり生産台数を前年比3割減の1万2千台に設定。計14日間の操業停止日を設けて減産し、積み上がった在庫を減らす計画だった。しかし、世界的な販売不振に歯止めがかからず、在庫は高水準で推移。2月以降の追加減産に追い込まれた。 (中略)
 
1日当たりの生産台数が約9千台で推移すれば、年換算では約200万台の生産規模となる。同社の張富士夫会長は以前、年産300万台を「国内雇用を維持するぎりぎりの水準」と発言しており、今後は期間従業員など非正社員だけではなく、正社員の雇用にも手をつけざるを得なくなる可能性がある。

在庫を減らすために実需以上に生産を絞っている訳で、この生産水準がそのまま続くわけではないでしょうが、それにしても大変な事態です。

北米での減産もさらに継続のようです。

NIKKEI NET(日経ネット):トヨタ、北米7工場で追加減産 日産も「週4日操業」延長

日本の自動車大手が北米で追加減産に乗り出す。トヨタ自動車は米国とカナダの完成車7工場で1月から4月上旬にかけて生産を休止する日を設ける。一部ラインでは休止日は計30日になる。日産自動車は米国の2工場で1週間に4日だけ操業する体制を延長する。金融危機を機に北米市場は急速に冷え込んでおり、ビッグスリー(米自動車大手3社)に続き、日本勢も大幅な減産で在庫の圧縮を急ぐ。
 
トヨタはケンタッキー州やインディアナ州、テキサス州の工場や米ゼネラル・モーターズ(GM)との合弁会社、NUMMI(カリフォルニア州)などすべての完成車工場で休止日を設けて減産する。休止日数は各工場によって異なるが、インディアナ工場のうちミニバン「シエナ」の製造ラインは30日間休止する。

もしも夏までこの状況が続くようなら、さすがに生産拠点の統廃合の話が出てくるでしょうね。

ところでトヨタショックに「全く心配していない」と言っていた人は、今でも同じ考えであるのでしょうか?

赤字転落のトヨタ、「大政奉還」は復活の切り札か:日経ビジネスオンライン

栄華を誇った米ビッグスリーの没落ほどではないにせよ、トヨタの失速は環境次第で業績が大きく振れる自動車ビジネスの怖さを見せつけた。トヨタの場合、その原因は渡辺社長が口にした一言に集約される。
 
「すべての『構え』が大きすぎた」
 
好景気の恩恵を享受する米国、成長著しい新興国で次々と投資を決定してきたトヨタ。市場が伸び続けるという前提が崩れた途端、大きすぎた構えの無理が一気に噴出した。

今のトヨタが苦境に陥っている原因の半分以上は、トヨタ内部の問題にあるのだと思います。 レクサスが売れなくなって困っている様は、ある意味で利幅の高いPUTに依存したデトロイト・スリーに似てるようにも見えます。

今回の恐慌が去ったとしても、以前と同じように高付加価値のクルマが売れると思うのは楽観的過ぎるでしょう。
トヨタに限りませんが、日本のメーカーは事業構造の転換を図る必要があるのではないでしょうか。