Liイオン2次電池のエネルギー密度はまだ上がる

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Liイオン2次電池,「エネルギー密度はまだまだ上がる。材料開発と電池側/機器側の連携で安全性を確保すべき」と元ソニーの西氏 - 電子部品 - Tech-On!

現在の負極用カーボン(グラファイト)では,その能力は理論容量372mAh/gに限りなく近く,初期効率も95%を越えています。(中略)
 
しかし,負極にカーボン(グラファイト)を使用する限りにおいては,現在では理論的限界にほぼ達しており,次世代の負極開発が急務となっています。その候補としては,スズ(Sn)やケイ素(Si)があり,前者はグラファイトの3倍,後者は10倍以上の理論容量があります。(中略)
 
たとえば,上記に挙げたようにSiを負極とすれば,炭素系の10倍以上の負極容量が得られますが,他の特性(たとえば負荷特性やサイクル特性)と安全性も同時に検討しなければなりません。しかも,Siをもし採用したとすると,正極が従来のままだとすれば,負極とのバランスを取るには正極の活物質塗布厚さを10倍にしなければなりません。しかし,実際にはそれは不可能です。
 
このように,負極の改良のみを単独で行なうだけでは電池そのものの特性改善にはつながらず,それとともに正極,電解液,セパレーターなどすべての材料を見直す必要があります。

いま見えている範囲で、容量を10倍くらいに上げる余地はあるということです。 それが実現したら、EVがハイブリッドや燃料電池などを駆逐して、王者になるのでしょう。
現在のクルマのフォーマットを守ったままEV化したときに、ガソリン車同様の航続距離を実現するには、現状の10倍の容量は必要でしょうしね。
問題は充電時間ですが。