「時間を無駄に使う」のは悪いことか?

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<子どもの生活時間>お疲れぎみ小学生 半数が「時間を無駄に使っている」 一人で過ごす時間長いと自己評価低い(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

「時間を無駄に使っている」と感じている小学生は半数近いことがベネッセの調査で分かった。時間の使い方の自己評価が低い子供ほど一人で過ごす時間が長く、疲れている傾向も明らかになった。「何も考えずひたすら遊んでいた小学生時代」はもはや過去のもの?(中略)
 
「放課後の時間を無駄に使っている」と感じているのは小学生47%、中学生64%、高校生69%と、学校を進むにつれて増加し、平均で6割の子どもが感じていた。自分の時間の使い方について100点満点で自己評価してもらったところ、平均は61点。小学生は69点でもっとも高く、中学生で58点、高校生になると54点に低下する。
 
一日の生活時間を見ると、時間の使い方の自己評価が0~40点と低い子どもの「テレビやDVDを見る時間」は「120分」、「一人で過ごす」は「114分」で、自己評価が70点~100点の子供たちの「103分」(テレビ、DVD)、「74分」(一人で過ごす)に比べ長い。逆に「学習時間」は、自己評価の高い子どもの「100分」に対し、低い子どもは「89分」と短い結果となった。
 
普段の生活で「いらいらする」と回答したのは、自己評価が高い子供で50%いたが、低い子どもは69%とはね上がった。「やる気が起きない」は、自己評価が高い子は45%、低い子は83%と大きく差が開いた。

「やる気」についてはかなりの差がありますが、その他は有意な差ではないようにも思いますが。

実は、これより前に読んだ記事で、とても引っかかったのがあったんです。

“何もしない時間”は無駄なのか?――「ウツ」を引き起こす「有意義」という言葉 | 8人に1人が苦しんでいる!「うつ」にまつわる24の誤解 | ダイヤモンド・オンライン

相談にいらっしゃるクライアント(患者さん)の幼少期からの歴史をうかがってみると、常にすき間なく習い事や塾、友だちとの遊びの予定等でスケジュールがびっしり埋められていたということが珍しくありません。
 
幼少期においては、親の影響下で毎日が「有意義」にしつらえられ、何をするわけでもなくダラダラと過ごす時間が奪われてしまうことが多いようですが、後にそれが習慣化して、本人自身もスケジュール帳に空白ができることに不安を覚えるようになったりします。
 
学校では、長期休みにすら「日課表」「予定表」の作成が義務づけられ、それをきちんとこなせることが良い過ごし方であるとすり込まれます。

自分はいい大人(何せ後厄ですから)になった今でも、人付き合いはあまり得意な方ではありません。
子供の頃は、近所の子や同級生と草野球して遊んだりしましたが、人間関係というのを意識するようになると、家でラジコン作ったり(リジットサス時代の1/12電動カーでしたが、自分でシャーシーの設計をして、CFRP板を切り出して自作してました)していた方が好きでした。

高専に入ると、夏休み(普通の高校よりちょっと長い)はただひたすらボーっとしていましたね。 小遣いは奨学金があったので、バイトは全くしませんでした。 天気が良ければ、実家から歩いてすぐの砂浜で泳いだり。 飽きたらスクーターに乗って、本屋に立ち読みに行ったり、中古CD屋を巡ったり。


とにかく生産的なことは何一つしませんでした。 でも今考えると、あんなに「有意義」な時間の使い方はなかったと思います。
だってそんなことが許されるのは、社会に出る前だけですもん。 そりゃニートやホームレスになればできるのでしょうが、我が家にはそんな経済的な余裕はなかったですし。

就職してからも、年間3度の連休は必ず実家に帰ってました。 で、夏はやっぱり海でボーっとするのです。 結局、結婚するまでやってましたね。 よかったなー、あの頃は。


人生で「この時間、無駄」と感じるのは、自分がやりたくないことを自分以外の理由からやらなきゃならいないときですね。 大人ですからやりますけど。
あと「不毛だな」と落ち込むのは、ゲームをやったあと。 自分はゲームには向かないと思います。


「何もしない」時間は無駄じゃないと思いますよ。 今でも週末に「犬の散歩以外は何もしなかったな」 ということがよくあります。 でもそうしないと精神的にも肉体的にも、疲れが取れないんです。 おそらく、無意識でリミッターが働いているんでしょうね。

真逆はウチの嫁で、働き者の家系(?)なんで「休みの日に何もしないなんてもったいない」と、いそいそ友達と遊びに行きます(仕事のある日でも同様なんですが)。 帰宅は0時近かったりします。 自分にはとても出来ないですね。 頑健な体力があるから出来ることだと思います。

話が脱線しましたが、スケジュール気にするのは社会に出てからでいいですよ。 「何もしなくていい」という贅沢を、味わえるうちに思い切り堪能してください。