なくなると困る「ムダ」

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:
  • ハッシュタグ:

ムダをなくして困ること - 日経Automotive Technology - Tech-On!

例えば、ヒータ。アイドリングストップ程度なら、エンジンの水温が下がるレベルは限られており、排熱を使って暖房が可能です。しかし、スタートから数十kmをモータのみで走行する場合、エンジンはまったくかからず、水温が上昇しないので暖房に使うことができません。こうした運転条件で暖房を実現するには、電車で使われるようなヒートポンプ式エアコンや電熱式ヒータが必要になりそうです。
 
この時、ヒートポンプ式エアコンは外気温が低いと著しく効率が下がり、また外気から熱を汲み出して暖房するので、あまりに外気が低いと熱交換機が凍結してしまう問題があります。寒冷地では電力消費の多い電熱式ヒータを使わざるを得ないかもしれません。 (中略)
 
エンジンは効率が悪いから、なるべく止めよう、ましてはなくしてしまおうという動きが電動化を象徴していますが、その熱損失(ムダ)によって成り立っている空調機器や触媒といったシステムもあるわけです。トヨタの新型「プリウス」は排熱回収システムによって暖機を短時間に終わらせ、ヒータの効きを早くすることおよびアイドリングストップの頻度拡大を両立しています。ただ、これはエンジンがまだ主役であるためにできたこと。今後は、エンジンをさらに使わなくなる場合を見越して新たな技術を開発する必要がありそうです。

排熱回収システムを進化させて、そのうち冬季はエコキュートのように熱を溜め込む装置を載っけるようですね。