「浮きこぼれ」を恐れるな

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発信箱:浮きこぼれ=元村有希子(科学環境部) - 毎日jp(毎日新聞)

才能児に共通する特性がある。独創力と抽象的思考力に優れ、精神的に大人びている。好きなことにはすごい集中力と行動力で取り組む。才能教育が盛んな米国では、すべての州が何らかの制度と予算を用意して才能児を発掘し、飛び入学や特別教育プログラムで支援している。テイラーさんもカナダで才能教育を受けているという。
 
日本も従来の低学力(落ちこぼれ)対策に加えて「浮きこぼれ」救済を考え始めてはどうだろう。彼らにも伸び伸びと学ぶ権利がある。「むかし神童、いまフツーの人」という冗談が通じるような現状は、限りない可能性を浪費しているようで寂しい。

私は凡人ですが、やっぱり好きなことするときが一番集中できますし、成果も上がります。

逆もまた真なりで、子供のころに足が速いからと、よくリレーの選手にされたのですが、私自身は走るのは苦しいので嫌いだったんです。
そうするとだんだんと速く走れなくなってくるんですよね。

「浮きこぼれ」るのがイヤで、自分の才能を封印していると、そのうち消えていってしまいます。 平凡な環境に置かれると、周りのレベルに合わせて怠惰に流れるということもあります。 小学校では成績優秀だった子が、中学、高校と成績が下がってくるのも、その一因でしょう。

とはいえ、底辺を広げたり底上げするのには熱心でも、頂を伸ばすことが苦手なのは横並びが好きな日本人の習性でしょうか。
「浮きこぼれる」のを恐れるくらいなら、いっそ「吹きこぼれる」くらい突き抜けていってほしいと思います。