筋金入りの下流は、小学校から落ちこぼれる

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次期政権こそ高校を義務教育化せよ:日経ビジネスオンライン

小学校高学年の時点で学習についていけない児童が、相当数、そのまま中学、高校に進学している現実に、政治家を含め、我々は気がつかねばならない。
 
格差は、高校レベルにおいて深刻な状態になって現れるが、元をたどれば義務教育についてこられない児童が多数いる小学校までさかのぼる。 (中略)
 
とはいえ、高校側はいまさら、小学校、中学校の内容の授業をやり直すわけにもいかず、とりあえず卒業させる。その中には「全入」が期待できる大学に行く者もいるし、または、フリーターになる者もいる。
 
同じ時間をかけて同じ内容を教えたのでは、脱落する子どもがあり、彼らはそのまま「ダメ」人間の烙印を押され続けて生涯を過ごす。これが現状なのである。

長い記事ですが、面白いので読んでみてください。

問題の背景には、都市部と地方における問題の差異がある。まず、一票の格差があって、しかも、その1票を持っているのが、地方では高齢者ばかり。従って、地方に対しては選挙対策で高齢者対策を手厚くせざるを得ない。   他方、最も一票の価値が低い千葉、埼玉、神奈川、といったいわゆる「遠距離郊外」に、子どもたちがたくさんいる。その子どもたちは、とりあえず、輪切りにされた底辺校に行くのだが、学校に入ってからずっと落ちこぼれ続けてきた彼らは、もちろん働く気力もないし、勉強する気力もない。   落ちこぼれた人たちは、大人になって、所得が低い仕事につく。そして、子どもをつくるが、選挙にも行かない。そもそも、一票の価値が低いので、彼らの意見は通らない。(中略)   筆者が知る限りでも、陰鬱な空気がたまらなく不快で、都心部に移り住んだ人たちもいる。少し前までドーナッツ化現象で人口がたくさんあった地域は、今や、薄暗く寂れた人間が集う「ドーナッツ」になりつつある。健全な市民はこの環境では育ちにくい。

年寄りが票を持っていることと、1票の格差が教育に影響を与えている? そんなこと考えたこともなかったですね。 それにしても、千葉、埼玉、神奈川は酷い言われようだな。 山の手の人の偏見というか、悪意があるのかと勘繰ってしまいますが。

高校を義務教育にするのは賛成ですが、「1/3の優秀な人」と「その他」というやり方だと、両者の乖離というか2極化が進んでしまうような気がします。

「20%の優秀な人」と「50%の普通の人」と「30%の下流の人」というのが妥当ではないのかな。 そして「50%の普通の人」をいかに底上げしていくかが、課題ではないかと思います。