もはや回復は望めない対米輸出、 中国への輸出でその穴埋めは可能か? | 野口悠紀雄 未曾有の経済危機を読む | ダイヤモンド・オンライン
中国国内の1月の自動車販売は79万台となり、アメリカの販売台数67万を超え、世界最大の自動車市場となった。4月には、115万台になった。しかし、日本からの輸出はそれほど多くはないのだ(8月の日本からの自動車輸出は、約17万台)。その大きな理由は、日本車が中国での需要にはマッチしないことだ。中国で成長しつつある中間層は、「ボリュームゾーン」と言われるが、所得水準で言えば、日本における生活保護世帯程度の水準である。彼らが、先進国と同じような自動車を購入するようになるとは考えにくい。(中略)
最も深刻な問題に直面しているのは、自動車産業だ。国内生産のほぼ半分を外需に頼り、その大部分をアメリカ市場に頼っていたが、アメリカの消費支出が急減し、異常な円安状態が是正されたことによって、需要が急減した。しかも、アメリカの消費や為替レートがかつての状態に戻るとは考えられないので、アメリカでの販売がかつてのレベルに回復するとは考えられない。
お説ごもっとも。 中国政府の方針もあって、基本的には現地生産を強化する方向だからね。
ただ、アメリカでの自動車販売が今後も低いまま推移するのか?というのはまだ分からないよ。
何せクルマがないと生きていけない国だし、人口もまだ伸びています。 総需要が低くても、日本メーカーの取り分は増える可能性もあります。
日本のように、人口も所得も伸びが期待できない国の方が、市場としてはよっぽど魅力ないですね。
もう「輸出立国」という考え方そのものが限界なんですよ。 自動車生産の大半は海外に移して、日本向けはアジア用から輸出するか、少量のノックダウン工場を残せばいいんじゃないのかな? CO2排出量も減るしね。