トヨタ自動車は地方の自動車販売店の一部を生活総合支援業に転換する方針を固めた。グループの総合力を生かし、住宅関連事業などを展開する。2010年以降、東北や四国などの店舗を順次転換する。現在、開発中のパートナーロボットの扱いも視野に入れる。地元住民との接点を増やし、販売店の存在価値を高める。地域を活性化する拠点と位置付け、販売店改革を推し進める。
クルマの営業マンに住宅が売れるなら、とっくの昔にトヨタホームは業界トップになっていたことでしょう。 いくら店舗数に余剰感があるとはいえ、簡単にはいかないと思います。
でも、住宅の開発・生産機能をトヨタホームに集約してSEDを完結させるなど、豊田社長は住宅事業のテコ入れをしてきてますし、その一環なんでしょうね。
【池原照雄の単眼複眼】豊田章男社長、「本業」集中へアクセル | レスポンス自動車ニュース(Response.jp)
一連の周辺事業再構築への決断は創業家出身の社長だから、このタイミングでできた。一方で豊田社長は「お客さまとの距離を縮める」狙いから、国内およびグローバル統括のマーケティング子会社を2010年初めまで相次いで設立する。これも本業集中策の一環だ。
トヨタの資金力からすれば、住宅も証券も従来の形態で存続したとしても、大きな重荷にはならない。それでも、あえてこの時期に断行するのは、「身の丈」に合わせて自動車事業の再建に全力を尽くしたいという決意を内外に示す狙いがあったようだ。
ともすれば扱いが難しかった2事業の見直しは、トップ自らの危機意識を発信するうえでも格好のテーマであった。
テコ入れというよりも、独り立ちさせるという意味なのか。