消費者金融を悩ます「コード71」登録問題(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース
「71(ナナイチ)」とは、ローン実行審査の際に消費者金融会社などが活用する個人情報の種類を示すコード番号のこと。それが意味するところは、近年、増加の一途をたどっている過払利息返還請求の実績の有無だ。請求実績があれば「1」、なければ「0(ゼロ)」がつく。(中略)
登録削除を打ち出した金融庁の考え方は「過払利息返還請求は債務者には当然の権利であり、その行使は信用情報になじまない」というもの。背景には多重債務者救済に従事してきた弁護士からの要請もあるようだ。一方の業界側、つまり貸し手側は「与信審査するうえで、この情報は必要である」と主張する。だが、金融庁はこうした言い分を「(情報登録は)資金需要者等に対しても、客観的かつ合理的な説明ができることが必要」と突っぱねる。(中略)
一方、仮に登録削除となれば、借り手にとって“ネガティブ情報”となりかねない実績が、今後は貸し手に判別されなくなる。結果、過払利息返還請求に拍車がかかる事態を恐れているからこそ、業界側は登録継続を求めているといえるだろう。
グレーゾーン金利が撤廃されれば、それ以後に借りる人からは過払利息返還請求は起こらないのだから、「請求に拍車がかかる」ことはあり得ません。
むしろ「過払利息返還請求をする人は返済不能になる確率が高い」と思っているから、「コード71」を残しておきたいのでしょう。