「働きやすさ」と「働きがい」はどこが違うのか | 職場の人間関係学
どんなにワークライフバランスが主張されても、また働く人がそれによって転職をしたとしても、いまだに企業が、そうした働きやすさを提供するのは難しいようだからだ。
なぜなのだろうか。私はこの背景には、ある一つの要素があるように思う。それは、企業がここしばらく、働きやすさという評価基準を無視して、仕事や職場の合理化を進めてきたことである。合理化とは、別の言い方をすれば、職務や職場の効率アップである。(中略)
働きやすさとは、職場や仕事の「働き勝手」のよさなのである。顧客のために、モノやサービスの使い勝手のよさを意識する企業の多くが、同時に従業員にとっての、仕事や職場の「働き勝手」のよさにどれだけ関心を示してきただろうか。こうした基準をどれだけ考慮して職場と仕事を設計するかが、働きやすさを決定する。このプライオリティが崩れていた企業が多かったのではないだろうか。
企業は業務効率をアップしても「働きがい」を持って頑張りましょうと言いますが、「働きやすさ」については無頓着だったりしますからね。
「働きやすさ」って、給与水準とか福利厚生だけじゃないんですよね。 有休の取得しやすさとか、帰りたいときは定時で帰れるとか、労働者の側に裁量の余地が多いことなどです。
単に労働協約に書いてあるだけじゃダメで、しっかりそれが運用されていることが大切ですね。