第55回青少年読書感想文全国コンクール:県代表作品 高校自由図書 /埼玉 - 毎日jp(毎日新聞)
みんな孤独で…。ひむりーるは気づいていただろうか、青い蛙たちも本当は孤独だったということに。少年は村内先生にこの詩の一節を贈られ、孤独なのは自分だけではないことを知っただろう。友人も皆孤独で、一人一人の孤独を感じ合うことが理想なのだと。
今、私は多くの人との関(かか)わりの中で生きている。生活をしていく中で、時折本当の自分を見失うことがある。そんなとき、たとえ友人と一緒にいても孤独だと感じる。私のことを本当に分かってくれているのだろうか…と考えると無性にさびしくなる。しかし、目標に向かって一歩を踏み出そうとする時、私はたった一人でもさびしさは感じない。むしろそこに強さのようなものを感じる。村内先生は、孤独は人間の本来の姿であることを教えてくれた。そこには負の要素はない。だから孤独をはねのけようと無理をする必要も、自分を抑えて笑顔を作る必要もないのだと思う。本当に大切なことは、それぞれの自然な個性を感じ合い、受け入れること。受け入れられていると実感することなのではないだろうか。
書評と読書感想文は(善し悪しや高級とかでなく単に)違うのですが、それでもこの文章を読んで舌を巻きました。 こんな文章を書いているのが恥ずかしくなるくらい。
恐れ入りました。