各々の部品で始まった部材の世代交代。いずれも重要な技術だが、現行リチウムイオン電池の「改良」にとどまるのも事実だ。ガソリン車と同等の走行性能を実現するには、電池のエネルギー密度を1kg当たり800Wh(ワット時)程度にする必要があるとされるが、現状は120Whほどにとどまっている。
そこで、一足飛びに「次世代」の電池を開発しようとする動きも始まっている。産業技術総合研究所が研究しているのが、「リチウム空気電池」だ。
負極に金属リチウムを使い、正極で酸素と反応させて電気を作る。酸素は外部の空気中から無限に供給できるため、電池内部に正極材料を詰め込む必要がなく、エネルギー密度を大幅に高められるのが特徴だ。人間の呼吸と同じように、酸素を取り入れてエネルギーを生み出すとも言える。
自動車用リチウムイオン電池がようやく実用化の段階に入るところですが、本当に内燃機関の代替を果たすのはエネルギー密度が一桁上がって、逆にコストが一桁下がった頃でしょうね。 大雑把にいうと、現在の100倍性能を高める必要があります。
そう考えると「2010年はEV元年」みたいに、明日にもEV時代が到来するなんて能天気過ぎますよね。
もちろん一足飛びには出来ないので、1つ1つ技術を積み上げていく必要はあるのですが、EVはまだ当分は「次世代」の冠がつくことでしょう。