ホンダ、先進国での現調率を大幅に引き下げる計画

ホンダ、先進国の現地調達率を大幅引き下げ|GAZOO.com

同社の先進国地域の現調率は、日本が平均93%、米国や欧州でも90%以上となっている。一方、中国やインド、ブラジルといった新興国地域の現調率は6~7割。今後は新興国の現調率を8~9割に高め、現地で調達する部品を先進国で生産するモデルにも積極的に採用していく。
新興国での調達拡大の方針に沿って、既存の仕入れ先に対して組み立て型の労働集約的な製品については、新興国の拠点への生産シフトや海外拠点の再配置などの対応を促していく。
 
同社は需要の新興国シフト、コンパクト車シフトによるコスト競争に対応するため、購買の仕組みを従来の現地最適から全世界最適へと変更する。「フィット」「アコード」などグローバルモデル4機種を中心にインドや中国、ブラジルといった地域でもつくりやすい仕様へ統一していく方針で、これら地域の現地調達率がさらに上がる見通しだ。(中略)
 
部品コストは通常、物流費などを加えたトータルコストで算出しており、現調率を高めることがコストダウンにつながった。ただ経済危機による世界的な需要の激減でコスト競争は今後、一段と激しくなる見通し。ホンダは、労務費などが高い先進国で現地調達率を高水準で維持すると、グローバルなコスト競争力が低下すると見ている。

元々は日本からの集中豪雨的な輸出による貿易摩擦があって、それを緩和するために北米などに工場を建てて現地生産を開始しました。 その際に、「メイドインUSA」と認めてもらうため(さらに優遇税制などの恩典を受けるため)に、各社とも現調率を高めることに腐心しました。 
実際、ホンダなどでは80%以上の現調率を達成し、ビッグ3よりも高かったくらいです。

しかし今は日本からの輸出は減ってますし、貿易摩擦も米中間に移っています。 当時は存在しなかった、新興国での部品生産も急伸していますから、高い現調率を維持する意味がなくなってきたのも確かです。
でもこの方向をどんどんと推し進めると、今の日本での2輪生産と同じで、先進国の工場が単なる「ノックダウン工場」に成り下がってしまいそうです。

大体、「新興国でもつくりやすい仕様に統一」というけれど、SssやCssの意見ばかり聞いてて、そんなことが可能なのかね? 企画図前に、海外(特に少量生産)拠点のスタッフをNMCに呼んで、ちゃんとゲバやらせるべきだと思うよ。 お金掛かるけど。