巨額の顧問報酬は「口止め料」? =元社長が富士通に公開質問状(時事通信) - Yahoo!ニュース
富士通の野副州旦元社長の辞任問題で、野副氏の代理人は22日、同社に送付する質問状を報道機関に公開した。適格性に欠けるとして辞任を迫る一方で、守秘義務を条件に総額2億7000万円に上る報酬で顧問契約を持ち掛けたのは「不当な解任劇に関して野副氏の発言を封じようとしたのか」とただしている。
また、野副氏側は質問状で、辞任を迫られる理由となった投資会社との関係について、富士通が調査結果を得てから少なくとも2カ月、事前警告を一切しなかった点を疑問視。さらに、会社側の説明が正しいと仮定しても、秋草直之相談役や間塚道義会長は、企業統治の一環として社内で定めている法令順守の規定に違反していると追及している。
10年にもわたる長期の顧問契約というのも例がないですからね。
「考える余裕なかった」富士通元社長“解任劇”のテープ公開 (産経新聞) - Yahoo!ニュース
《弁護士が、「全体を聞いてみなさんが判断してほしい」と述べ、テープの音声を流し始める。テープは野副氏が事実上“解任”された昨年9月25日午前8時半から富士通汐留本社32階での会談のやりとりだった。出席者は山本名誉会長、大浦取締役、秋草相談役、間塚会長、山室監査役、安井法務本部長、野副氏の7人。音が割れていて聞き取りづらい。以下はテープの内容》
山室監査役「会社法に定められた監査役の権限に基づいて、取締役の職務に関する調査の一環として質問します。最初の質問ですがA氏はどういう人ですか。つまり、職業、現在何をしている人か」
野副氏「えー、元は●●(会社名)ですね」
山室監査役「現在はファンド●●の代表として活動している」
野副氏「はい、はい」
山室監査役「いつごろからのおつきあいですか」
野副氏「秋草さんが社長の時ですから、当時からのつきあいでございます」
山室監査役「2000年ごろ」
野副氏「はい」
山室監査役「えーと、現在でもつきあいがありますか」
野副氏「あります。実は昨年、ニフティの問題を解決するため、ニフティに対して資本投下をお願いしたB氏という人がいるのですが、この方への仲介をやっていただいた経緯がある」
山室監査役「現在も会っているのか。電話もしている?」
野副氏「はい、電話もしています」
山室監査役「野副さん自身がA氏に電話することありますか」
野副氏「時々あります。月に2、3回くらいですかね」
山室監査役「ニフティ以外で話をしたこともありますか。資料とか書面のやりとりは」
野副氏「書面はありません」
社長といえども、いつ寝首をかかれるかわかりませんから、ボイスレコーダーで会話を録音しておいた方がいいですね。
取締役が「辞任してほしい」 富士通元社長解任劇のテープ再生(産経新聞) - Yahoo!ニュース
山室監査役「もうひとつ聞きます。金に困ったときはA氏が用意してくれる、と言ったことはありませんか」
野副氏「それは個人の金ということですか。会社の金ですか」
山室監査役「わかりません」
野副氏「いや、それはないと思いますが」
山室監査役「A氏に経営上のアドバイスを求めたり、相談したりは」
野副氏 「ありません」
山室監査役 「ニフティの件は違うのか」
野副氏「ニフティの件でA氏のアドバイスをもらったことはある。A氏の方からTOBをかけるとき、相当な資金がいるということで、そのお金の出元については極めてあいまいなところがあったので、これについては、富士通は受けることができないと明確に言った」
山室監査役「A氏に経営会議あるいは取締役会の内容、事業の状況など話したことはありませんか」
野副氏「経営会議の中身についてはありません。むしろ向こうから、シーメンスの問題などの質問はあった。AさんのパートナーであるB氏から人を紹介してくれないかという要請はあった」
山室監査役「A氏とB氏の関係を知っていますか」
野副氏「元の上司と部下の関係だと思いますが」
山室監査役「B氏はどういう人か知っていますか」
野副氏「B氏とは、ビジネス上のつながりがあるとは思っておりません」
山室監査役「こういうのは知っていますか。B氏が●●(会社名)とトラブルを起こして訴訟になったと」
野副氏「え、まったく知りません」
山室監査役「B氏についていろいろなうわさが飛び交っている。警視庁筋によると、●●(暴力団名)の人とのつきあいもあるやに」
野副氏「まったく知りません」
大浦取締役「野副さんとA氏との関係は非常に深い。あなた自身もファンド●●があやしいとおっしゃっており、反社会勢力とのつながりが濃厚なファンドということがはっきりしている。(中略)大変厳しい要求だが、あなたは代表取締役および取締役を辞任してもらいたい。これは取締役会の意思だ。愛社精神があるのなら、この場で思い切って辞任してもらいたい」
こんな風評にすらなってないような不確かな情報で、代表取締役社長に辞任を迫るなんてあり得ないでしょう。
今年の富士通の株主総会がどうなるか興味深いですが、一方で投資家としてはたとえ野副氏に理があるとしても、株式価値が毀損されたことで良くは思っていないでしょうね。