「顧客重視」が掛け声倒れに終わるのはなぜか

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「お客様に目を向ける」動作が意外に難しいのはなぜか | 実践ビジネススクール

多くの企業幹部やマネジャーが、顧客をあらゆる行動の中心に据えるよう部下に説いている。だが、彼らの言葉に込められた強い情熱や確信にもかかわらず、彼らの組織の中では、真の顧客重視(カスタマーフォーカス)は実践ではなく理論に留まっている。
 
「企業は内向きになりがちで、ともすると顧客が経験していることではなく自分たち自身の活動に注目してしまう」と、コロンビア大学の経営学准教授で、『市場破壊戦略――競争ルールを激変させる40の戦術』の共著者、リタ・ギュンター・マグレイスは言う。「当人たちは顧客に目を向けているつもりなのだが、本当はそうしていない」。

いま自分が一番関心を持っているのが、メンバーに顧客の方を向いて仕事をさせることです。
もちろんそんなスローガンは20年以上前から言われ続けているのですが、実際に出来ているかというと残念ながら合格レベルには達していません。

顧客中心主義を実践する方法として、次のような事柄があげられています。

(1)心からのコミットメントを示す
(2)何を失うことになるのかを社員に理解させる
(3)顧客の問題を解決する権限を社員に与える
(4)顧客重視の行動に褒賞を与える
(5)オープンなコミュニケーションチャネルを築く

要するに、リーダーが口先だけ顧客中心を唱えてもダメだということ。 そして顧客を中心に置かないと、どんなリスクがあるのか知らしめることが大事ですね。

(5)については、

顧客のニーズや問題に気づかなければ、マネジャーはそれに対処するための変革を行えないのだから、現場の社員には、顧客の知見をキャッチし、伝えるための利用しやすいプロセスを与えなければならない。そのようなプロセスを設けることは、経営幹部が顧客からも顧客と直に接している社員からも隔絶されやすい大企業では、とくに重要だ。
 
顧客情報やベストプラクティスを同僚同士が共有できるようにするプロセスを築くことも忘れてはならない。こうした共有は組織のどのレベルでも可能である。コロンビア大学のマグレイスによれば、ディズニーワールドのホテル清掃員は、ゲストに喜ばれた行為を共有するために、毎週ミーティングを開いている。

顧客と自部門の担当者同士だけでなく、その上のリーダー同士、あるいは自部門のメンバー間でも、活発な情報交換が必要だということのようです。