GM破綻から1年、黒字転換も競争力に疑問

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GM:破綻1年、黒字転換…競争力、大型車依存に疑問も - 毎日jp(毎日新聞)

「GMとクライスラーの回復は想像以上だ。国民に不人気だったが、公的支援は正しかった」。オバマ大統領は4月下旬、ラジオとインターネットを通じてこう演説。同じく巨額の公的資金を受けて伊フィアット傘下で再建中のクライスラーとともに、国有化したGMの再建が軌道に乗っていると強調した。秋の中間選挙もにらみ、GMが抱える500億ドルを超す公的資金回収に早く道筋を付けたいオバマ政権は、ウォール街の複数の投資銀行とGM再上場に向けた協議も進める。
 
ただ、GMが国有化脱却に耐える十分な競争力を確保したかどうかを市場は疑問視している。ライバルのフォードが省エネ志向や環境規制の世界的な広がりに合わせ、中小型車重視に転換しているのに対し、大型車などに依存するGMは構造転換が遅れている。売却計画を白紙に戻してまで小型車開発拠点と期待したグループの独オペルも欧州信用不安の影響でドイツ政府の公的支援のメドが立たず「事業計画が宙に浮いたまま」(大手メーカー幹部)だ。
 
ガソリン高騰など逆風が吹けば、大型車依存のGMは再び販売不振に逆戻りしかねない。オバマ大統領の期待とは裏腹に、米議会予算局は「GMやクライスラーなど自動車救済に投じた公的資金(820億ドル)の約4割は返済されないだろう」と予測。米メディアも「国のGM救済完了までには、相当の時間が必要」(ワシントン・ポスト紙)と見ている。

早いものでもう1年なんですね。 思ったよりもブランド価値は毀損しなかったようですが、これから成長していけるのか、長く緩やかな衰退の道を辿るのか、先行きが不透明なままであるのは変わりません。