連載「EVの弱点解消―レンジエクステンダーの実力―」(上)軽並みの高燃費|GAZOO.com
発電用エンジンは距離を伸ばす装置を意味する「レンジエクステンダー」と呼ばれている。レンジエクステンダーを搭載するEVは、広義ではエンジンで発電しながらモーターで出走行する「シリーズハイブリッド車」の一種といえる。
ただ、レンジエクステンダーは、あくまでも二次電池のエネルギーを使い切った場合にだけ作動するバックアップ装置という位置づけだ。通常はバッテリーに蓄えた電力だけで走行するように設計されたEVに組み合わされる補助電源のようなものである。この点が、エンジンで発電した電力をメーンに使用するシリーズハイブリッドとの車両コンセプトの違いになる。トヨタ自動車「プリウス」を始めとしたエンジンとモーターを駆動に併用するHVと異なり、駆動系をEVに近いシンプルな構成にできることも特徴だ。
レンジエクステンダーの利点は、発電しながら走行してもエンジン駆動と比べて燃料消費を削減できることにある。エンジンの活用を発電だけに絞れば最も効率の良い状態で運転できるため、燃費を改善できる。
例えば、軽自動車用エンジンをレンジエクステンダーに活用するスズキのスイフトPHVは、エンジンで発電しながら走行した場合の燃費(ハイブリッド燃料消費率)がJC08モードで25・6キロメートル/リットル。同型式のエンジンを搭載する「アルト」の22・6キロメートル/リットルを13%上回る数値である。軽のアルトより大きな車体サイズの小型車でこれだけ燃費を改善できたことに、レンジエクステンダー搭載車の環境効果が示される。
でも、運転状態に関係なくずっとエンジンが定回転で回っているなんて、かなりヘンな感じがしそうですけどね。 CVTの比じゃないと思います。