2010年PC夏モデル:TegraとAndroidでスマートフォンとNetbookのいいとこどり──「dynabook AZ」 - ITmedia +D PC USER
東芝は、6月21日にdynabookの新シリーズとなる「dynabook AZ/05M」を発表した。出荷開始は8月下旬の予定で、実売価格は4万円台半ばになる見込みだ。
dynabook AZ/05Mは、CPUにデュアルコアARMをベースにNVIDIAが開発した「Tegra T20」(1GHz)を採用する。クラムシェルボディを用いたノートPCのようなスタイルだが、東芝は「クラウドブック」という新しいカテゴリーのデバイスとして訴求している。
10.1型ワイドの液晶ディスプレイ(解像度は1024×600ドット)を搭載して、本体サイズは約262(幅)×189.8(奥行き)×12~21(厚さ)ミリ、重さは約870グラム。東芝が公開しているバッテリー駆動時間は動画の連続再生で約7時間となっている。システムメモリはDDR3-533を512Mバイト搭載する。オンボードで実装するため、これ以上の増設はできない。また、データストレージとしては16Gバイトのフラッシュメモリ(MMC対応)を内蔵する。
キーボードはピッチ19ミリとデスクトップPCに近いサイズを確保した(ストローク1.6ミリ)。ポインティングデバイスとしてパームレストにタッチパッドを用意するが、Androidデバイスで多いタッチパネルは採用しない。
タッチパネルはあった方がよかったと思いますが、長文の入力には使えないタブレット型とは住み分けできるような気がします。 仕事じゃなくて、旅行に持っていくのにいいかな。
【Hothotレビュー】 Android採用の“クラウドブック” 東芝「dynabook AZ」
プロセッサに使われるNVIDIAのTegra T20は今年の1月に発表された、いわゆる「Tegra 2」と呼ばれるもの。スマートフォンやタブレット製品など低消費電力製品への搭載を主目的としたプロセッサだ。とはいえ、ARMのCoretex-A9デュアルコアを中心に、グラフィックスエンジンやビデオ処理エンジン、イメージ処理エンジンなどを統合したSoC(System on Chip)で、動画再生やFlashのアクセラレーションなどをサポートする。 (中略)
ちなみに、本製品の液晶ディスプレイはタッチパネルになっていない。タッチパネル採用デバイスが多いAndroidをタッチパッドで操作する場合、タッチパッドでカーソルを動かし、左クリックでタップ操作を行なう。長押しも可能だ。そして、右クリックはAndroid上で「メニュー」ボタンと同じ役割を持つ。
こうしたタッチパネルを使わない操作体系は、普段からAndroid採用スマートフォンを使っている人ほど違和感を覚えるのではないかと思う。筆者もとくに右クリックがメニューボタンとなる操作に不自然さを感じた。一方で、ESCと戻るキーを兼用させたキーボードは良い解決法だと感じた。 Androidアプリにおける戻るボタンの挙動と、“パソコン”で使うESCキーの挙動は違和感がない。(中略)
一方で、追加アプリケーションを提供するための環境はまだ整っていない。Androidスマートフォンでは「マーケット」アプリケーションが用意されているのが一般的だが、本製品は現在Googleの認証を得ていないため、利用できない。東芝ではアプリケーションの提供方法は後日提供としており、現状では待たざるを得ない状況だ。
ちなみに、Androidでは、拡張子が“apk”となるアプリケーションパッケージファイルをインストールすることで追加は可能だ。マーケット以外で提供されるいわゆる野良アプリといわれるものも利用が可能である。また、AndAppStoreのように、Androidマーケットではない Androidアプリ提供サイトも存在するので、アプリケーションの追加がまったくできないわけではない。
ただ、強制的に縦位置にしてしまうアプリケーションも多い点には注意を要するだろう。タッチパネルを持たないため、縦位置を前提としたアプリケーションはかなり使い勝手が悪い。その意味では、横位置で利用しやすいアプリケーションに限定したマーケットなどがあると便利ではないだろうか。そうした審査システムをもったマーケットの登場に期待したい。
Windows CE機でもありましたが、アプリケーションが画面を縦/横で決め打ちして作られていると不便ですね。 タブレットなら回転させればいいですが、ノート型だと横位置限定ですからね。