日産4工場が生産停止,ECU用ICの納期遅延で

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日産4工場が生産停止,フル稼働の半導体生産がサプライ・チェーンのボトルネックに - クルマ - Tech-On!

日立製作所とその100%子会社である日立オートモティブシステムズが自動車のエンジンを制御するエンジン・コントロール・ユニット(ECU)の納期遅延を2010年7月12日に発表,日産自動車が同社4工場の生産を同月14日から停止した。工場停止に伴う減産台数は国内向け1万5000台,海外向け5000台の見込み。
 
この原因は自動車のエンジンを制御するECUに搭載するカスタムICチップの調達量が不足したためである。日立製作所と日立オートモティブによれば,燃料を噴射するインジェクタと点火コイルを制御するICチップであり,半導体メーカー1社から調達していた。このICチップには仕様は似ているが自動車メーカーごとにカスタマイズした3種類があり,それぞれを組み込んだECUを日産と他の2社,合計3社に供給している。このうち,全調達量の約90%を占めていた日産向けチップの調達が困難になった。具体的には,調達先の半導体メーカーが7月末までに納品するはずだった日産向け12万個のうち2万個分を供給できないと7月2日に通達してきた。なお他の2社分については,現状では調達不足は起きていないという。
 
日立側は会社名を明らかにしないが,この半導体メーカーは伊仏STMicroelectronics社と見られる。日立側とSTMicroelectronicsは4カ月先までの調達に関する契約を交わしており,損害賠償訴訟を起こすことは可能である。ただし,現在は今後の安定調達に向けて半導体メーカーと協議しているところであり,すぐに提訴するいった状況ではない。現在は,既に契約済みの10月分までの供給量に関する協議を進めている。日立側は,日産向けだけではなく,類似チップである他の2社分についても今後の供給に不安を感じている模様である。

これを機に、カスタムICチップから汎用チップへの転換が進むのではないでしょうか。