オーナー企業が行き詰るパターン

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「成長の限界」:日経ビジネスオンライン

小さな成功のせいで、時間を買うような気持ちで社員を雇い始める。あくまで自分の「分身」として人を雇うわけだから、そのクライアントへの対応、仕事のやり方、納品物の品質基準、判断基準に至るまで、依頼された社員たちは社長と比較され、その哲学通りにやらないと不満、ということになる。
 
しかし、そもそも「分身は本人を越えられるわけがない」、というのは世の道理なわけで…つまり社長を越えろ、というのはしょせん、無理な話なのである。(中略)
 
どんな業態であっても「社長の判断」というのがあって、それが優れていたからその会社は伸びた。伸びると人手不足になるから社員たちが雇用された。社員たちはその判断基準を吸収し、社長の代理人となって事業を拡大する、これが企業が成長する一つのパターン。
 
マクドナルドのように完璧なレシピマニュアルをつくってしまえるのは、「同じものを大量生産する」のであれば可能でしょう。ノウハウを固定できる業態はそれでいい。しかし、多くの企業は、固定できない。そこに「判断」が求められる。判断は人間でないとできないので、イヤが上でも社員に依存することになる。社員が増えるとどこかで、「品質」を維持できない限界にぶちあたるのです。

でも社長の判断の品質が100%で、それ以上がないのかといえばそんなことはないのでね。
多様な人間が集まって、それぞれの強みを発揮するのが組織としての正しい有り様でしょう。