Nokia が Intel を振ったのか、それとも Intelが振ったのか

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【元麻布春男の週刊PCホットライン】 NokiaとMicrosoftがスマートフォン分野で連携

NokiaとIntelの蜜月は1年8カ月あまりで潰えたわけだが、実質的にはもっと早く終わっていたのだろう。2010年8月24日、 IntelとNokiaは、共同でユーザーインターフェイスとユーザーエクスペリエンスに関するラボを設置しているが、親密度に疑いがなかったのはここまで。それからわずか5日後の8月29日にIntelはInfineonのワイヤレス事業を買収すると発表している。これはIntelにとって、Nokia のIPが必ずしも必要ではなくなったことを意味する。
 
そして9月21日にMicrosoft出身のElop氏がNokiaのCEOに就任し、IntelとNokiaはハッキリと異なる道を歩み出す。今回の発表でElop氏は、両社の提携に関する話し合いが、2010年の11月あたりから始まったことを明らかにしている。引き継ぎ業務等を考えれば、Elop氏のCEO就任直後に話し合いがスタートしたと考えても良さそうだ。あるいは、Windows Phoneの採用も含めてのElop氏のCEO起用だったのかもしれない。
 
Windows Phone 7がサポートしているプロセッサアーキテクチャはARMだけで、IntelのAtomはサポートしていない。加えてMicrosoftは、2010年7月にARMのアーキテクチャーライセンスを取得している。おそらく将来のWindows Phoneも、ARMアーキテクチャをベースにしたものになるだろう。仮にIntelとNokiaの提携が生きていたとしても、もはやNokiaのスマートフォンにAtomプラットフォーム(MoorestownあるいはMedfield)が採用される可能性はない。
 
2010年暮れ、IntelはNetbook and Tablet Group(NTG)を組織し、その責任者にDoug Davis副社長をあてた。Davis副社長が、それまで組込み向けプロセッサを担当していたことから考えても、NTGのフォーカスがAtomにあることは明らかだ。スマートフォンのプロセッサにAtomを採用してもらうことは、Intelの悲願となりつつあるが、その可能性が後退したことを受けて、ネットブックやタブレットを強化しようというのだろうか。
 
いずれにしても、1月末にチップセットのリコールを発表したことに続き、それからわずか10日ほどで、今度はスマートフォンのパートナーを失うなど、ここにきてIntelは御難続きだ。日本人ならお祓いの1つでも勧めたいところだが、果たしてアメリカ人ならどうするのだろう。

よくわからないけれど、業績悪化で尻に火が付いた Nokiaが、 Intel では頼りにならないと Microsoft にすがったんじゃないですかね?