高校野球は良くて、プロ野球がダメな理由

記者の目:プロ野球セ・リーグの日程騒動=立松敏幸 - 毎日jp(毎日新聞)

ドームに隣接する遊園地は1月の死亡事故以降、休業中。場外馬券売り場も閉まっている。高くそびえる東京ドームホテルも、原発事故の影響もあってか、外国人観光客のキャンセルが相次いでいるという。ドーム内外には売店や飲食店なども約40店舗あり、試合開催日は500~600人が働く。この人たちにも生活がある。ある飲食店の店長は「昼でも人影はまばらで、夜は真っ暗。試合があれば数百人のお客さんが来るが、なくなれば影響は大きい。元に戻ることを願うばかり」と話す。だから、清武代表が言うように、経済面でマイナスという指摘には一理ある。
 
とはいえ、まだ震災の正確な被害実態も分からず、労組日本プロ野球選手会も開幕延期を訴えている時期に「セは開幕を延期する理由がない」(中日・西脇紀人球団代表)と、開催ありきでことを進めようとした姿勢は、あまりに乱暴だった。しかも清武代表は16日に「停電している所以外は(野球を)やってもいいということ」と話し、同日の夜、東京都内で開かれた財界の巨人応援組織「燦燦(さんさん)会」の激励パーティーで巨人の渡辺恒雄球団会長(読売新聞グループ本社会長)は「開幕を延期するとか、プロ野球をしばらくやめるとかは俗説」と語った。こうした独善ともとれる態度が、未曽有の大震災で傷つき、悲しみ、憤りを感じている国民の神経を、さらに逆なでした。

と書く毎日新聞の記者ですが、その毎日新聞社主催の選抜高校野球大会は絶賛開催中です。

個人的には、センバツが中止にならなくて本当に良かったと思います。 球児たちにとっては、一生に一度かもしれませんしね。 「まだ震災の正確な被害実態も分からない」とはいえね。

社説:センバツ開幕 被災地の思いを胸に - 毎日jp(毎日新聞)

第83回選抜高校野球大会は23日、「がんばろう!日本」をスローガンに、阪神甲子園球場で開幕する。東日本大震災で被災した人たちを応援し、勇気づける大会としたい。
 
開催すべきかどうかを巡ってさまざまな議論があったが、被災地からの選出校を含めて一校も欠けることなく参加できることになった。主催する日本高校野球連盟と毎日新聞社は「甲子園の土を踏むという一生に一度かもしれない選手たちの機会をなくしたくない」という考え方を重視して開催を決めた。
 
被災地からの参加校の中でも、東北(宮城)はとりわけ大きな影響を受けた。多くの部員が生活する仙台市の寮は停電と断水が続き、困難な環境で選手たちは、避難所での給水の手伝いや交通整理など被災者を支える活動に取り組んできた。
 
選手や学校関係者には「野球のことを考える状況ではない」という複雑な思いもあったというが、開催が決まって選手たちは「自分たちが甲子園でやれるのは全力疾走、全力プレーだけ。一人でも多くの人に元気になってほしい」と心意気を示している。
 
水城(茨城)は校舎にひびが入るなどの被害を受けたうえ、東京電力福島第1原発の事故の影響で十分な練習ができなかった。それでも、被災地同士の対戦となる光星学院(青森)とともに「お互いの県民を勇気づけられるよう良い試合をしよう」と誓い合っている。
 
被災を免れた地域から出場する選手たちからも「被災者の励みとなるようなプレーを」「全力を尽くして戦うことが今できる最大のこと」といった声が出ている。高校野球を通じて被災者を応援しようとの機運も全国的に広がっている。

有り体に言えば、プロ野球には被災者を勇気づける力はない、ということなんだろうね。 別にいつでも出来んだろ!?ってわけだ。 どうせ視聴率も悪くて、地上波中継もほとんどないしよ。
延期を主張したプロ野球選手たちも、プロ野球がそんな評価しかされていないということは認識した方がいいだろうね。

ところで、毎日新聞社主催の大会としては、社会人チームの都市対抗野球大会というのもあります。
2011年は8月26日から9月6日まで、東京ドームで開催することになっていますが、まさかそのままやるとは言わないでしょうね?