東日本大震災:電源喪失で炉心溶融、現実にはほぼ起きない 保安院長、昨年衆院で説明 - 毎日jp(毎日新聞)

経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長が、昨年5月26日の衆院経済産業委員会で、福島第1原発で起きたような原発の全電源喪失による炉心溶融事故について、ほぼ起きないと説明していたことが分かった。寺坂院長はこうした事故の可能性は認めたものの、「ゼロじゃないという意味の論理的世界」と答弁していた。
 
吉井英勝議員(共産)の質問に答えた。
 
寺坂院長は、全電源喪失事故とは「外部電源が喪失し、非常用ディーゼル発電機や隣の発電所からの電源融通もできない事態」と説明。「非常に小さな確率(のトラブル)が一つ一つ実現して、冷却機能が長時間失われると、炉心溶融は論理的には考え得る」と述べた。

津波でポシャるとは全く考えていなかったのでしょう。 津波というものがあるということも、知らなかったのかもしれません。
この程度の意識では、そりゃ「想定外」と思ってしまうんでしょうな。

「『想定外』言い訳に使うな」 土木など3学会、声明で苦言 : J-CASTニュース

「想定外という言葉を使うとき、専門家としての言い訳や弁解であってはならない」。土木学会など3学会は、こうした内容を盛り込んだ共同緊急声明を発表した。東北関東大震災や福島第1原発事故について「想定外1 件」を繰り返す東京電力や菅直人首相らに対し、専門家らが苦言を呈したようだ。
 
声明を発表したのは、社団法人の土木学会をはじめ、地盤工学会、日本都市計画学会の3学会だ。2011年3月23日、阪田憲次・土木学会会長らが会見を開き、声明文は同学会サイトなどでも公表した。阪田会長は「安全に対して想定外はない」と指摘した。

その通り。 「想定外」なんて、自分がマヌケでしたと言っているようなものです。

本当に「想定外」だったのか、「想定したくなかった」のではないか、との疑念を持ちたくなるような報道も出ている。東京新聞の3月23日配信記事「『大津波やM9 想定却下』 福島原発 設計者ら証言」では、福島第1原発の「設計や安全性の検証を担った東芝の元社員二人」が取材に対して答えている。
 
同記事によると、元技術社員は「M9の地震や航空機が墜落して原子炉を直撃する可能性まで想定するよう上司に進言」したが、上司は「千年に一度とか、そんなことを想定してどうなる」と「一笑に付した」という。元社員は「起こる可能性の低い事故は想定からどんどん外された。計算の前提を変えれば結果はどうとでもなる」とも話している。

建設コストを抑えたり、建設に賛成してくれた土地に無理やり建てるために、危険性があっても目をつぶったというのが本当のところでしょう。