asahi.com(朝日新聞社):英の放射能海洋汚染半世紀…健康被害なくても拭えぬ不信 - 東日本大震災
放射性物質の流出として過去最悪とされる海洋汚染は、1960年代から70年代にかけて英国の核燃料再処理工場から起きた。周辺漁場で取れる海産物に今、基準を超える汚染は見られない。だが、廃液は今も海に流され続け、住民や周辺諸国は不信をぬぐえずにいる。(中略)
セラフィールド再処理工場から、最も高い濃度の放射性物質が海に排出されていたのは、1970年代だった。英スコットランド政府の報告書などによると、濃度が高いところでは、セシウム137で海水1リットル当たり12ベクレル以上の地点もあった。80年代以降は、放射性物質の排出は大きく減り、2007年には0.2ベクレルに下がった。
福島第一原発事故の影響では、3月30日に原発から30キロ沖合の地点でセシウム137が1リットル当たり8.5ベクレルを記録した。これは、70年代のセラフィールドの値に迫り、現在の42倍の濃度になっている。
セラフィールド近海では現在、「フィッシュ・アンド・チップス」の材料になるタラから、1キロ当たり10ベクレルのセシウム137が検出されている。他の魚類や貝類、甲殻類、海藻からも1キロ当たり約1~8ベクレル検出され、セシウム以外の放射性物質も複数、検出されている。日本の魚や肉の基準は1キロ当たり500ベクレルだ。
セラフィールドは、現在は閉鎖されているのですから、濃度が低くて当然です。
1957年10月10日、ウィンズケール火災事故が起きる。この事故は世界初の原子炉重大事故となった。英国北西部の軍事用プルトニウムを生産するウィンズケール原子力工場(現セラフィールド核燃料再処理工場)の原子炉2基の炉心で黒鉛(炭素製)減速材の過熱により火災が発生、16時間燃え続け、多量の放射性物質を外部に放出した。避難命令が出なかったため、地元住民は一生許容線量の10倍の放射線を受け、数十人がその後、白血病で死亡した。現在の所、白血病発生率は全国平均の3倍である。当時のマクミラン政権が極秘にしていたが、30年後に公開された。なお、現在でも危険な状態にある。2万キュリーのヨウ素131が工場周辺500平方キロを汚染し、ヨウ素(ヨード)の危険性を知らせたことで有名である。また水蒸気爆発のおそれから、注水に手間取った。
でも「論理的」にはいくら垂れ流しても希釈されるし、海水はヨウ素で満ちているから大丈夫なんだそうです。 安心ですね。
小魚から放射性物質…影響ない程度・規制値なし (読売新聞) - Yahoo!ニュース
茨城県北茨城市の平潟漁協は4日、同市の長浜沖でとれたコウナゴから1キロ当たり4080ベクレルの放射性ヨウ素131が検出されたと発表した。
魚介類の放射性ヨウ素についての規制値はないが、飲料水で300ベクレル、野菜類で2000ベクレルと定めた規制値に比べて高い。
コウナゴは1日に船引き網漁で捕獲された。1キロ当たり447ベクレルの放射性セシウムも検出されており、魚類の暫定規制値の500ベクレルに近い値だった。
同漁協は、1日までに日立沖などで採取した魚介類5品目について、民間の検査機関で放射性物質を検査。カレイやヒラメなどほかの魚介類から検出された放射性ヨウ素は最大でも35ベクレルで微量だった。
現在は茨城県沖でコウナゴ漁が行われておらず、同県産のコウナゴが市場に出回ることはないという。
厚生労働省によると、魚類に関する放射性ヨウ素の規制値は、海水で拡散することや短期間で放射線が半減することなどから、危険性が低いとして定めていないという。
海底付近にいる魚のほうが影響を受けにくいのかな?