ホンダ、期間従業員600人を「雇い止め」 (産経新聞) - Yahoo!ニュース
ホンダが、埼玉製作所(埼玉県狭山市)に勤務する期間従業員について、契約を更新しない「雇い止め」を行うことが28日、分かった。同製作所では約600人の期間従業員が現在勤務しているが、東日本大震災による工場稼働率の低下に伴い、9月以降の契約を更新しない。
同製作所では震災による部品調達難により、6月末まで通常の5割ほどの稼働率で減産が続き、稼働率が震災前の水準に戻るのは今年末になるとの見通しを立てている。このためホンダは今後、契約を3カ月単位で更新している期間従業員の契約について、6カ月間の契約満了後は更新しない方針だ。
自動車各社はリーマン・ショックの影響で期間従業員の雇い止めを実施した例がある。震災による工場の稼働率低下が続いており、同様の動きが各社に広がる可能性もある。
販売不振で、震災前から稼働率は低かったのですが、やっぱり更新しないのですね。
基本的には「仕事が忙しいから、期間従業員を雇う」のでしょうから、部品不足で生産量が上がらない現状では致し方ないのかもしれません。 でも、印象は良くないですね。
昨年度が好決算だったので尚更です。
ホンダが28日発表した11年3月期連結決算は、最終(当期)利益が前期比99.0%増の5340億円でほぼ倍増となった。自動車が北米やアジアで販売台数を伸ばし、アジアや南米の新興国で二輪車の販売が好調だったことが寄与した。売上高は4.2%増の8兆9368億円だった。
売り上げ台数は四輪車が3.5%増の351万2000台、二輪車は18.7%増の1144万5000台。東日本大震災による損失額は建物の被災や生産の休止などで457億円だった。円高による営業利益の減少分は1376億円としている。
12年3月期業績予想は、震災で部品の供給が安定せず、生産の見通しが不透明などとして公表を見送った。
確かに上期の収益は相当に厳しそうです。
ホンダ池専務「今期1-2四半期は相当厳しい状況」 (レスポンス) - Yahoo!ニュース
ホンダの池史彦専務は28日、2011年3月期決算発表会見で今期(2012年3月期)の損益状況について、5割程度の減産でスタートした第1四半期について「相当厳しい状況になるのは明らか」と語った。
池専務によると、主力市場の北米での完成車在庫は40日分余りに減少しており、「それも1か月くらいで底をつく」レベルだ。また、減産は国内からタイムラグをもって海外工場に波及していく。池専務は「むしろ第2四半期が厳しくなるかもしれない。そういう覚悟もしている」と語った。
一方で池専務は「世界的に新車需要は旺盛」としたうえで、「今年を乗り越えれば、来年以降は旺盛な需要に応えられる」とも展望した。
おそらく今年度の四輪世界販売台数は、300万台を切るのではないかしらん。
ホンダ池専務「供給量イコール販売台数になる」 (レスポンス) - Yahoo!ニュース
池専務は同日、本社で開いた決算会見後、一部報道陣に対し語った。池専務は今年度の4輪車事業について震災前は前年度実績の351万台に対し「2ケタとはいわないが、かなり伸ばすつもりではあった」とした上で、「今までの予算は各地域の市場の中で、各拠点がどれだけ売りたい、売るという意思を集めたものが(販売計画)台数になったわけだが、今回は供給量イコール販売台数になってしまう」と述べた。
その一方で「救いは2輪と汎用については(震災の)影響が無いので一所懸命、2輪、汎用を伸ばすということになる」としながらも、「いつも苦しい時の2輪で、市場の伸びも今ものすごい勢いだが、逆に2輪はたぶん1割位しか伸びないだろう」との見通しを示した。
その理由として「部品ではなく工場のキャパが足りない。いま工場をベトナム、インド、インドネシアとつくっているが、仮に工場が立ち上がってもまだ足りないという状況が続く。本当はもっと伸ばしたいが、これも供給イコール販売計画になる」と述べた。
二輪は年間で一千万台以上の販売台数ですから、1割伸びても100万台増なんですけどね。
電力の制約は東電管内の工場だけですが、部品供給の問題は全世界の工場に及びます。
全てはルネサス次第です。
東日本大震災:半導体大手・ルネサス、被災の那珂工場 復旧、なお遠く - 毎日jp(毎日新聞)
27日に公開したのは、工場棟内の「クリーンルーム」と呼ばれる生産施設など。工場棟出入り口には「心はひとつ6月再開。世界のお客様が待っている」の標語が掲げられ、クリーンルームでは従業員らが試験生産や修理作業にあたっていた。棟内では階段などの壁にひび割れを修復した跡が多数あった。中庭には工事関係者の休憩用プレハブも並び、クレーンを使った渡り廊下の補強工事などが行われていた。
ルネサスは、NEC子会社のNECエレクトロニクスが、日立製作所と三菱電機の共同出資会社ルネサステクノロジと合併し、10年4月1日に発足した。今回の震災では全国22工場中、東北・関東の8工場が被災。うち7工場は順次生産を再開したが、車載用マイコンの4分の1を生産する那珂工場はクリーンルーム内でも天井や壁の剥落などがあり、生産停止が続いている。
震災後、顧客である自動車メーカーや大株主の日立製作所などから最大2500人の技術者らの派遣を受け、24時間体制で復旧作業を実施。当初6月初旬予定だった試験生産を4月23日に前倒しして実施した。27日に現地で会見した鶴丸哲哉執行役員は「当初の想定より4倍ほどのスピードで復旧しつつある」と強調した。
ただし、設備の精密な調整が必要なため、6月の生産再開時の生産量は、本来の生産能力の1割程度にとどまる見込みだという。
「マイコン」は自動車にとって必要不可欠な部品の一つで、乗用車では1台当たり30~80個使用されている。中でもルネサス製は「国内で使っていない自動車メーカーはない」(自動車メーカー幹部)ほどの“必需品”。震災後の内外自動車メーカーの生産停滞は、同工場の操業停止が大きく影響していた。
知り合いが復旧支援に行ってますが、5月下旬まで行きっぱなしだそうです。