トヨタの国内生産台数は160万台あれば十分

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:
  • ハッシュタグ:

もしも、トヨタの社長だったらどう判断しますか - 日経ものづくり - Tech-On!

「現地・現物」を唱えるトヨタだが、日本における生産はその原則を“無視”している。2010年(1~12月)で見ると、日本市場で売れたクルマの台数は約157万台しかないのに対し、国内生産の台数はその2倍以上の約328万台だ。売れるクルマを、売れる場所で、売れる分だけ造るという、トヨタ生産方式に基づく「現地生産」の思想を貫くのであれば、本来なら、国内では160万台も造れば十分ということになる(関連書籍『トヨタ、日産の動きから読み解く「クルマ依存」からの脱却 新産業シフトへの指針』)。もちろん、国内生産台数が多いのは、輸出するクルマの台数が多いからだ。
 
だが、トヨタが日本市場で赤字であることを知っている人はどれぐらいいるだろう。2010年度決算では、日本市場では3623億円の営業赤字を計上した。トヨタは北米とアジアで稼ぐが、日本では儲かっていないのである。もちろん、これは海外で稼ぐためのクルマを日本で造っているため、大きなコストが日本市場に偏って掛かっているという事情が大きいと思われるが、輸出で得られるはずの利益が、円高によって大きく目減りしているという理由も決して小さくはないはずだ。

国内の雇用を守るといえばカッコイイけど、3年前までの円安局面で輸出でガッポリ稼いでいたのを忘れてはいけません。 あの成功体験はなかなか忘れられないでしょう。