2011年 8月14日(日)
今朝は6時に自然に目が覚めた。 昨日まで680km近く走った割に、起きた時の疲労感はあまり残っていない。
昨夜は深酒しなかったというのもあるが、さすがは「馬で来て、足駄で帰る、後生掛」。 疲労回復に効果があったようだ。
ただひとつ問題がある。 起きてみたら、左手首の内側が幅8cmにわたって腫れ上がっていたのだった。
昨日、温泉からキャンプ場に戻ってきたときに、腕時計のバンド付近に少量の血がこびりついていた。 蚊でもつぶしたかと思っていたのだが、どうやら何かの虫(アリっぽい)に刺されたらしい。
痛痒い程度で、我慢出来ないほどでもないがやっぱり気になるし、腕時計のバンドがはめられない。 仕方ないので右腕にする。
昨日、友人Hが他のバイカーに聞いたところでは、大間-函館間のフェリーもバイクは一杯らしい。
それで渡航を諦めて八幡平まで降りてきたのだとか。 予約なしでも乗れるだろうと考えていたのだが、甘かったようだ。
それでも、とりあえず大間崎を目指して行こうということになった。 ダメなら薬研に野営すればいい。 国設薬研野営場は評価が高いので、利用してみたいキャンプ場だ。
08:43 出発。 今朝はHのバイクもすんなり始動した。 R341に降りて、鹿角方面へ進む。 交通量が少ないし、まだヒンヤリしているので、気持よく走れた。
09:09 R282に入ってすぐ普通のGSで給油し、嫁にメールする。 後生掛キャンプ場では、auは圏外だったのだ。 Hは不足気味だった後輪エアを充填。 少し押しがけが楽になった。
09:33 R282は、十和田I.C.付近でR103と交差する。 右折してR103を行けば十和田湖だったのだが、気づかずにまっすぐ進んでしまった。
09:42 そのままR282を進んで小阪市街に入ると、Hの大好物である廃線に出くわした。 聞いてみると、貨物線だろうということだった。 「見ていく?」と聞いてみたが、意外に反応が薄い。
ここでミスコースを確認したので、県道2号(樹海ライン)まで戻って十和田湖を目指すことにする。
09:56 樹海ラインに入ってしばらく行くと、道の駅 こさか七滝があったので休憩する。
道を隔てて反対側には、なかなか立派な滝がある。 滝壺から下流は親水公園になっている。
Hは道の駅に入ると、地元紹介のパンフを確認する。 小坂町の観光案内(表、裏)もあったが、先ほどの廃線跡は小坂鉱山の引込み線だったようだ。
小坂町には思ったより充実した遺構が残っているらしく、Hは「やっぱり寄っておけばよかったかな」と言っていた。
自分としては今日中に函館に渡るのはムリと考えていたので、引き返してもいいかな思っていた。 しかし最終的には先を急ごうということになった。 Hはまだフェリー乗船の望みを捨ててはいないらしい。
10:18 出発。 樹海ラインは適度なRのカーブが続いて、走っていてとても楽しかった。 13%の勾配を上っていくチャリダーに敬意を表しつつ、10:33 初荷峠からR103に入る。
そろそろ観光客も増え始める頃だ。 展望台の駐車場は満車だった。
十和田湖へ来たのは初めてだ。 ちょっとモヤっているが、それがなくても見渡すのが不可能なほど大きい。
湖畔を反時計方向に廻り、奥入瀬(おいらせ)渓流に沿って離脱する。
旅番組でよく紹介される奥入瀬だが、R102のすぐ脇を渓流が流れる。 大雨のときに氾濫したりしないのかなと心配になるが、十和田湖から流れ出る水なので、調整が効くのだろうか?
水遊びしている人もいたが、湧き水とかではないので水質はあまり綺麗じゃないのでは?と思った。
2車線の狭い道で、あちこちに路上駐車しているので、ぜんぜんペースが上がらない。 道路を横切る人や自転車も多いので、気をつける必要がある。 連休に観光地になんか来るもんじゃないな。
最初の予定ではR103からR394と進んで七戸に出る予定だったのだが、間違えてR102を十和田市方面に来てしまった。 面白い道ではないが、早めにR4に出るという意味ではこちらが正解だったようだ。
11:44 道の駅 奥入瀬で休憩。
大湊海軍コロッケなるものを売っていた。 二人して、「大湊ってどこだっけ?」と分からなかったのだが、下北半島のむつ市の近くで、海上自衛隊の基地があるようだ。
せっかくなので食べてみる。 ニンニクコロッケはなかなかイケた。 もう一つはエビだったような気がするが、よく覚えていない。
さきいかなどの乾物を売っていたテントがあった。 「つまみに買っていこう」とHが立ち寄ったのだが、ここのおっちゃんが面白い人だった(なんでカメラ目線?)。 「ハイ、勉強勉強。 買わなくていいから勉強していってね」と言いながら、いろいろ試食させてくれた。
イカ臭くないさきいか、硬くない鮭とば、臭みがまったくない鰊の燻製などなど。 「中国製じゃないよ、日本製。 これが本物」 納得した。
12:36 十和田市からR4に出てからは、ひたすら北上する。 13:10 野辺地でR279に入るのだが、原付で野辺地バイパスを走れるか不明だったので、旧道を走る。 帰宅して調べたら、原付でもOKだったようだ。
野辺地市街を抜ければ、下北を目指すクルマはハイペースになる。
途中に風力発電所があったが、稼働していたのは2基だけだった。
13:52 いい加減疲れたので、目についたコンビニに飛び込んだ。 ここでリポDを補給。
併設されたドライブインの脇に、「ほたて観音」があった。 ドライブインで食される、ほたて供養のためかしらん?
ここでタイムアップ、14時になった。 最終フェリーには間に合わなかったなぁ。 それでも明日の予約状況も確認したいし、大間崎までは行ってみるつもりだ。
むつ市街で給油したのだが、セルフがなかったので普通のGSで入れた。 走りだしてすぐセルフを発見。 えてしてこんなものだ。
この辺りから、大間崎から下ってくるライダーから挨拶されるようになる。 正直あまり得意ではないのだけど、ぎこちなく挨拶を返す。 「北海道かぶれめ! どうせオレたちゃこれから行っても船はねーよ」と内心スネる。
14:58 大畑のバイパスを通過。 むつ市街からここまでは比較的近かったのだが、そこから大間までが長かった。 海岸線を延々と走る。
大間のフェリー発着所に着いたのは、15:36だった。 閑散としているのだろうと予想していたのだが、駐車場は満杯。 そしてフェリーの前にはバイクの車列が並んでいた。 あれっ? もう今日の便はなかったんじゃないの?
とりあえず駐車場にバイクを停めて、窓口へ向かう。
どうやらハイシーズンということで、一日三便で運行していたようだ。 まさか今日渡れるとは思ってなかったので、とても戸惑った。
「どうする?」とHに訊くが、迷ってる時間はない。 結論を出す間もなく、二人共チケットを購入。 往復割引(10%)があるというので、帰りの分も買っておく(予約はしなかった)。
自分達の後に1台バイクが来たが、バイクを固定する場所は全て埋まっていたので、彼が最後だったのだろう。 もう少し来るのが遅ければ、自分達も乗れなかったかもしれない。
16:10 定刻通りに出港。 乗船時間は1時間40分。 GPSで確認すると、27km/h前後と、結構なスピードで航行している。 あっという間に青森は見えなくなった。 岩手に続いて青森にも泊まれなかったなぁ。
それより問題は今夜の宿だ。 元々は8/16にHと合流するつもりで、函館のビジネスホテルを予約していた。 自分は出発前にキャンセルして来た。
Hが携帯で空室を確認したのだが、今夜は空きがない。
函館周辺のキャンプ場では、上磯ダム公園が一番近そうだ。
自分達が乗船した「ばあゆ」は比較的小型のフェリーで、船倉が深くなかったのでバイクを押して出なければならないHにとっては好都合だった。
青森-函館航路の「びるご」はデカかった。 Hは以前にこれに乗ったらしいのだが、大間のフェリー発着所の記憶がさっぱりないと首をひねっていた。
「びるご」があのこじんまりした大間の発着場に接岸するのは、ちょっと想像できない。 大間じゃなくて青森から乗ったんじゃないの?
函館では少々手間取ったものの、無事にエンジン始動。 R228を西に進み、上磯駅の手前で道道96号に右折。 18:25 上磯ダム公園に到着した。
ショボいキャンプ場を予想していたのだが、なかなかどうして立派なキャンプ場だった。 広々としていて、施設も新しい(トイレの便器がステンレス製だった)。 オートキャンプに来ている人も多い。 ちょっと虫が多かったので急いで設営し、スーパーへ買出しに行く。
Hが携帯で調べていた、上磯駅近くの「スーパーとうかい北斗店」へ行ったのだが、店内は真っ暗でどうみても営業していない。 潰れてしまったのか?
駅前まで行けば何かあるだろうと思い進むと、こちらに新店舗が出来ていた。 駅前のロータリーでは盆踊りをやっている(なぜか東京音頭が流れた)。 いいねぇ。
久々に現代文明(大げさ)に触れてテンションが上がった我々は、豚しゃぶをすることにした。 それも一人450gを1パック。 他にもザンギ(鶏のからあげ)とか、おにぎりとか、ちらし寿司とか、卵10個パック、味ポンとか大量に買い込む。
蚊取り線香が欲しかったのだが、あいにく売り切れだったので、近くのセブンイレブンで購入した。
風呂に入りたかったが、今夜は断念。 野営地へ戻る。
ラジオを聴きながら、木製のベンチで豚しゃぶ宴会。 自分はなんとか豚バラ薄切り450gを食べきったが、Hは翌朝に残したようだ。
雨が降ってきたので10時過ぎにはお開き。 嫁にメールしたりして0時ごろ就寝。
本日の走行距離 321km (フェリー航路含む)
Google Earth用KMZファイル(後生掛~函館) → 20110814.kmz
4日目に続く。