経済観測:ウォン安の対価=国際公共政策研究センター理事長・田中直毅 - 毎日jp(毎日新聞)
韓国企業の躍進ぶりが目覚ましい。電子分野ではサムスンやLGが、自動車では現代が日系企業を追い込む。絶えざる企業内革新が最大の要因だが、日本ではウォン安の維持策が一因との見方もある。これを裏付けるように、ウォン価値の非妥当性を示すマクロ指標が見え始めた。インフレの加速だ。
韓国政府は消費者物価上昇率の目標を4%としてきた。ところが今年に入ると8カ月連続でこの水準を超え、8月は5・3%に上昇した。農産品については天候要因があったものの、全体としてはウォンを対米ドルで「安定」させる政策が悪影響をもたらし、資源高を十分に相殺できなかったといえよう。(中略)
欧米の景気減速は確実に影響を及ぼし始めている。韓国の8月の輸出額は対前月比で減少に転じた。内需が問われる局面で、輸出企業の採算を優先し為替相場に「介入」したことの対価は、決して無視できるものではなかったのだ。
そうなのかもしれないけど、インフレが×でデフレが○かといえばそんなことはないわけで。