FBI、オリンパス問題の捜査開始

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FBI、捜査開始=オリンパス巨額報酬支払い―米紙 (時事通信) - Yahoo!ニュース

米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は23日、オリンパスが2008年の英医療機器メーカー買収に際し投資助言会社に支払った6億8700万ドル(当時のレートで約660億円)の報酬をめぐり、連邦捜査局(FBI)が捜査に乗り出したと報じた。

容疑としては何になるんでしょうかね?
オリンパス取締役の特別背任なら、日本の司法が動くでしょうし。

買収先監査法人が撤退=オリンパス巨額報酬支払い―英紙 (時事通信) - Yahoo!ニュース

オリンパスが英医療機器メーカー、ジャイラスの買収に当たり、投資助言会社に巨額の報酬を支払っていた問題で、ジャイラスの監査法人が会計上の問題が生じる恐れがあることから監査を降りていたことが明らかになった。23日付の英紙サンデー・タイムズが報じた。
 
同紙は、今回の一件で第三者からオリンパス側の問題を裏付ける具体的な指摘があったのは初めてとしている。
 
同紙によると、ジャイラスの監査を担当していたのは大手会計事務所のKPMGで、監査から降りたのは2008年2月のジャイラス買収のほぼ2年後という。
 
投資助言会社への報酬の一部は1億7600万ドル(約135億円)相当の株式で支払われ、KPMGはこの支払いは会計上、適切に処理されたとは言えないと思ったとしている。ただ「取締役側から詳細な資料などが提出されず、われわれの意見をまとめることができなかった」と述べている。

今はどこが監査してるんでしょうか?

深みにはまるオリンパス:阿部重夫発行人ブログ:FACTA online

それから国内3社の買収。いずれも売上高数億円の小さな企業をそれぞれ288億円、214億円、231億円で買った理由について、「第三者機関である外部会計事務所の評価を得ている」と言いはっているが、その程度の権威づけでしのげると思っているのなら驚きである。この外部会計事務所は「井坂公認会計事務所」である。朝日監査法人、メリルリンチを経て独立したそうだが、3社の株主価値算定報告書のうちアルティス分を公開しましょう(井坂公認会計事務所が作成したアルティスの株主価値算定報告書/PDF・492KB)。他の2社も似たり寄ったり、単純な目くらましである。
 
DCF(ディスカウント・キャッシュフロー)法なんて御大層に言っているが、将来のキャッシュフローを過大に見積もって、そこから逆算して現在価値を膨らませただけのこと。こんな手品で投資家を騙せると思っているのだろうか。問題は08年度4億8800万円しかないアルティスが、09年度35億円、10年度57億円、11年度94億円と3年で20倍近く売り上げを伸ばせる根拠があったのかどうかだ。絵にかいたモチ、とらぬ狸の皮算用など承知の上、単なる「判断ミス」(菊川剛会長兼社長)ではなく、最初から仕組んでやったのではないか。「井坂」なる公認会計士も、金をもらって会社の言うがままの数字を出した共犯であり、事と次第によっては会計士資格が問われることになるだろう。

あちゃー。 仮にも名の通った東証一部上場企業で、なんでそんなミエミエの手口がまかり通っているのかな?

これが杜撰経営の核心!ほとんど価値のない会社を700億円で買収したオリンパス「疑惑の取締役会資料」をスクープ公開  火付け役となったジャーナリストが緊急寄稿 | 経済の死角 | 現代ビジネス [講談社]

そして写真は、それら3社の買収を決めた際に作成された取締役会資料である。今、この資料はウッドフォード氏の手元にコピーが届いているはずだ。そこにはファイナンシャル・アドバイザーがどこか、株式を買い取る相手がどこの誰なのかといった基礎情報さえすっぽりと抜け落ちている疎漏なものだ。
 
しかもこれらが作成されたのは、2008年2月22日とある。一方、小さな個人会計事務所を使って作らせた資産査定資料の表紙には2月29日付けと書かれている。つまり資産査定が完了する前に、買収を決議してしまっている。資産査定など、形式だけのものなのだ。
 
このような買収が成立してしまった理由の一つに、東京証券取引所が定める開示基準の甘さがある。上場企業がM&Aを行う際、買収される側の収益や純資産規模に占める割合が小さければ、情報開示の対象外となってしまうのだ。オリンパスは開示ルールの網の目をかいくぐってこっそり買収を行い、巨額の損失を計上したのだ。(中略)
 
もはや菊川オリンパスは落城寸前と言っていい。M&Aを中心に様々な疑惑が浮上したことで、オリンパスからは早くも海外金融機関が離散し始めている。(中略)
 
そのエクイティ・ファイナンス(新株発行を伴う資金調達)で引き受けシンジケート団入りすれば手数料収入が期待できるからと下心を抱き、ごく最近までアナリストに大甘なレポートを書かせていた国内外の証券会社が手のひらを返すように冷淡になった。もはや資本市場からの資金調達は不可能に近い。
 
こうなった以上、オリンパスに資金を供給してきた国内の取引銀行が、どのような融資姿勢をみせるかも今後の焦点のひとつになる。第1四半期の時点でオリンパスの有利子負債はすでに7000億円を超えている。国内金融機関にまで見放されて借り換えが十分にできなければ、名門オリンパスと言えど資金面でクビが締まりかねない。

周到な「犯罪」ですね。
オリンパスと取引があるのは、三菱東京UFJ銀行と三井住友銀行? どうすんでしょうか?
資金ショートで立ち行かなくなったら、事業単位で切り売りですかね。

オリンパス問題、FBIが捜査に乗り出す - ITmedia ニュース

オリンパスによると、09年7月に契約満了に伴い監査法人をあずさから新日本に変更しており、これに伴い主要海外子会社の監査法人も、あずさが加入しているKPMGから、新日本が加入しているErnst&Youngに変更したとしている。
 
同社は、「Gyrusを含む同社グループの09年3月期の連結財務諸表は前監査法人から無限定適正意見を受領しており、決算手続きは適切に行われていると考えている」とコメントした。同社は弁護士、会計士などで構成する第三者委員会の設立を進めていると発表している。

これだけの資金流出を見逃していたとしたら、監査法人の責任も問われるでしょうね。


でも、実際にお金は動いてなくて、単に過去の粉飾決算を帳消しにするために減損したという見方もあるようです。 確かにその方がしっくりきますね。
それが本当なら、オリンパスはカネボウのようになってしまうことでしょう。