世界の投資マネーが逆流し始めた。(中略)
きっかけは、ギリシャの財政危機を抱える欧州の金融不安だ。米国でも景気減速懸念が拡大し、「グローバルリセッション(世界的な景気後退)」に対する警戒感が台頭。2008年9月のリーマンショックや、1997年のアジア通貨危機の再来をも連想する不安心理が世界の金融資本市場に渦巻いている。
97年当時、タイなど多くのアジア通貨は米ドルとの固定相場制を採用していた。米国の「強いドル政策」の下、アジア通貨が連動して上昇すると、それまで景気を支えていた輸出力にほころびが見え始めた。この隙を突いて、ジョージ・ソロス氏率いるクォンタム・ファンドを中心にヘッジファンドがアジア通貨売りを仕掛けた。
3週間位前に、それまで通貨安競争をしていた新興国が、一転して自国通貨防衛に走り出したとニュースで報じていましたね。
外需や投資資金の流入なしに、自立して成長できる国なんて先進国を含めてもありません。 新興国の経済成長が大きいといっても、その基盤は脆弱です。
とはいえ需要が飽和してしまっている先進国と違い将来性がある「金の卵」なわけですから、先進国は一致して新興国を守るべきでしょう。