管理者の仕事とは本来「今日とは違う明日をつくること」だ。
具体的に言うならば、部門のビジョンを描き、それを社員と共有すること。戦略を立案し、それを実行すること。現在の業務の問題点を洗い出し、業務フローを改善、改革すること。属人的になっている業務を標準化、定型化し、それをマニュアル・チェックリスト・ツール類に落とし込むこと。新たな商品や事業を開発すること。部下を育成し、部下とのコミュニケーション、信頼関係を深めること。自らが学習、自己啓発し、それを仕事に生かすこと。などなど…。
これらは「締め切りの日付が決まっていない」「緊急ではない重要事項」だ。しかし、これらを実践するほどに、その部署は充実していき、レベルが上がっていく。そして管理者自身もその部下も「明るい未来」に近づいていく。これら「緊急ではない重要事項」をどれだけ実践するか、でその部署の未来が決まるのだ。
これらの事柄こそが、まさに「今日とは違う明日をつくる」仕事となる。本来、管理者とはそれを行うために存在するのだ。決して、部下と一緒になって「今日の飯の種」を稼ぐことや「昨日とトラブルの後始末をする」ために存在するのではない。そこを勘違いしてはならないのだ。
もちろん、時には部下の尻拭いやトラブルシューティングは必要です。
でもそういう行動で汗をかくのは、ある意味ラクだし自己満足につながりやすいということです。
「緊急ではない重要事項」に取り組むには、時間を作る必要があります。
周囲から「あいつは何をやってるんだ?」という目で見られたりするかもしれませんが、勇気を持って実践するべきです。