【インタビュー】「何かが“1番”じゃなきゃダメ」…ホンダの二輪、ニューミッドコンセプトシリーズ開発者インタビュー | レスポンス (ビジネス、人のニュース)
---:共通のエンジンと車体を使っているということで、スタイリング以外で3機種に大きな違いはあるのでしょうか。
青木氏:『NC700X』はクロスオーバーコンセプトに基づくオフロードの要素もありますので、前後サスペンションを伸ばしています。ヘッドライトは見え方が違うように工夫をしていますが、3機種ともに同じ形状です。
---:では、特に乗り味やスタイリングなどのソフト面で、作り込みにおいて苦労された点はどんな部分でしたか。(中略)
青木氏:フレームは、同じ形状でありながら3機種で個性の違った方向性を具現化するために、通常よりも多くのフレームを試作して最適な形状としています。同じエンジン、同じフレームで3機種のライディングポジションを満足させるのは大変なことでした。
小林氏:フレーム形状には苦労がありました。FUNバイク(S、X)の造形とコミューター『INTEGRA』の造形を成立させるための構造と、ヘルメット収納機能を両立させるためです。これは3機種共通にするために、なかなか決まりませんでした。特にヘルメットを入れる部分の容積確保が大変で、『NC700S』とNC700Xについては「ジェットヘルで我慢してくれ」といったら青木に怒られました。デザインやライディングポジションを犠牲に出来ないので配置のレイアウトはミリ単位で追い込む等など、10数通りのパターンを検討しています。車体で言えばリアサスの形式も苦労したところで、結果的にはレイアウトの自由度が高く、プログレッシブなプロリンクサスペンションを採用しています。(NC700SとNC700Xでは、従来の燃料タンク部分がヘルメット収納スペースになっており、燃料タンクはシート下にレイアウトされている)
メットインのスポーツバイクというと、スズキのACROSSやホンダのNS-1くらいしか例がないです。
自分はトップケースを使うので、メットインスペースは「あれば便利」くらいにしか思いませんが。
ただ背が高いV2エンジンの上に、大容量の燃料タンクを配置するトランザルプと比較すると、NC700Xははるかに低重心ではないかと思います。
その分、オフローダー(デュアルパーパス)らしい乗り味は希薄でしょうね。 格好だけで、中身はロードモデルですから。