日本の会議には真剣さが足りない

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日本とは違いすぎる華僑の会議の実態 - 産業動向 - Tech-On!

議の進め方は、私が見てきたところでは二通りのパターンがある。自ら会議を全て取り仕切り、ずっとしゃべくり倒すタイプと、ほとんど会議中は口をきかず、ずっと人の意見を聞いて最後におもむろに喋りだすタイプだ。大体は、どちらかのタイプでバランスが取れた華僑のボスをこれまで見たことがない。今回の会長はよく喋るタイプだった。

日本では一部のワンマン経営者以外は、後者のパターンが大半でしょうね。

とてもリアルで面白い記事です。

最初の案件は、この華僑グループにとって最も重要な案件。気になることが次々と会長から指摘される。周りにいる面々は報告にタジタジだ。最後まで報告を聞くことはない。頭の回転も速いから最初の1分も経たないうちに、結論は何かを催促する。とにかく気が短い。
 
最初から実施すると決めているものと思っていた案件について会長は、「これはリスクが見えないからやめよう」とあっさり却下。私もこれには驚いた。これまで1年越しで組織全体で進めてきた案件をやめてしまったのだ。日本では、最後のトップの決断に至る状況では、ほぼGOなのだが、華僑のスタイルは、トップは自らの判断を信じてあらゆる大胆な決断をする。
 
部下からも再考するようにとの嘆願があるのかと思いきや、「決まったことは決まったもの」とあっさり引き下がる。華僑の判断ではリスクの大きさを嫌う。日本からは華僑トップの意思決定のイメージからは意外に思われるかも知れないが「最初から勝てるもの、勝算が高いもの」以外は決して実行しようとしない。大物であればあるほど、そういった決断をする。大胆に、緻密な計算をしている。華僑トップは会議に参加する前にすでにあらゆる数字に目を通していることが多い。会議はどちらかというと、案件を提案する人の自信や確かさを見ているのではないかと思う。日本のように、「まず会議で話してみよう」ということでは、あっさり却下されてしまうのだ。

部下からしたら「やってらんねーよ」って思っちゃいますけどね。
結果を出せなかったり、命令を忠実に実行できない者は容赦なくクビにできる雇用条件だからこそ、可能な気がします。

「勝てる勝負しかしない」というのが徹底されているんですね。 日本は「とりあえずぶちあげて、出来るかどうか分らないけどやってみる」というやり方が多いです。 結果的に未達でも「これだけ頑張りました」とアピールする訳ですね。

その場でどんどん決裁していくのも華僑流。だから、会長の判断があるその場に秘書も同席させないと議事録を残すわけでもないので、何が決まったのか組織に伝わらなくなることもある。だから秘書や事務方を会議に同席させるようにしておくことが重要だ。
 
私からの提案に対して会長は、即断即決をしたので、会長が本当に理解して判断をしたのかどうか側近に尋ねてみた。
 
「会長は、あなたの提案を事前に色々と調べていましたよ。特に数字に関してはシビアにみていたと思います」
 
なるほど、会議の段階では案件の内容については結論がでていて、あとは担当者の自信や勝算について確認していたのだと再認識した。
 
日本では担当者が案件について提案をする際、最初に感触をつかむためにトップにお伺いを立てることがある。こうしたケースでは、数字は詰め切っていない場合が多い。指摘された点を修正していくことで、トップや関係者の意向に沿ったものにするという修正スタイルなのだ。
 
華僑スタイルでは、それは通用しない。曖昧な提案は一発で却下される。一つひとつが真剣勝負で担当者も責任をもって進められるなら、トップもサポートしようというスタイルだ。

そういう真剣さが足りないことが、日本企業が海外市場で負ける要因の一つだと思います。