プジョー、フィアット、オペルが抱える苦悩

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プジョー、フィアット、オペルが抱える苦悩~過剰生産と顧客離れ:日経ビジネスオンライン

去る2月15日、プジョーシトロエンの親会社であるPSAは、2011年の自動車製造事業において9200万ユーロ(1億2100万ドル)の営業損失を計上したと発表した。フィアットの最高経営責任者(CEO)のセルジオ・マルキオンネ氏も最近、欧州市場で2011年5億ユーロの損失を出していたことを明らかにした。(中略)
 
第2に、プジョー、フィアット、オペルの各社は、アジアのメーカー、特に韓国の現代(ヒュンダイ)自動車、起亜自動車との激しい競争に直面している。現代はチェコ、起亜はスロバキアで生産施設を増やしている。この2社は同時に、安価でシャープなデザインの車両を韓国から輸入している。

上からはVW、アウディやBMW、下からは現代自・起亜に挟撃されて、一番苦しんでいるのは内弁慶メーカーですね。

その筆頭はフィアットでしょう。

フィアットは金融危機の最中にとった決断に苦しんできた。新車両の開発投資を凍結したのだ。その結果、売上高が急減した。だが幸運なことに、米クライスラーの経営支配権を取得していたことが結果的に吉と出た。クライスラーは破綻に伴い、北米における過剰な生産設備の大半とその他さまざまな債務から逃れることができた。それが現在の収益に貢献している。これがなければフィアットはどうしようもない苦境に追い込まれていただろう。
 
だが、フィアットは欧州でこれほど巨額の損失を抱え続けるわけにはいかない。同社のマルキオンネCEOは、VWに匹敵する規模のグローバルな自動車メーカーとなるためには、新たなパートナーが必要だと認めている。
 
ここ数週間、フィアットがプジョーと提携するのではないかという観測が広がっている。ただし、この提携を成功させるには、両社の本国であるイタリアとフランスのどちらか、もしくは両方で大規模な減産が必要となる。これは、政治的な物議を醸すことになる。フィアットとオペルの提携もまたしかりだ。
 
好況に沸くアジア市場から遠ざかっていることを考えると、フィアットにとって理想的な提携先となるのはマツダやスズキなどの企業だろう。マツダはフォードとの提携解消後、新たな提携関係を模索している。スズキは、VWとの株の持ち合いを解消しようとしている。
 
同じように、プジョーシトロエンもアジアのメーカーと組むことで善戦が期待できる。プジョーの創設者であるプジョー家と親しい同社のフレデリック・サンジュール社長は提携について、すべての会社が考えること――提携が価値を生み出すこと、その会社の戦略に合致すること――に加えて、提携後もプジョーシトロエンが独立を維持できることを条件に挙げている。

PSAは三菱自と何度もウワサになりましたが、お互いに信頼できないのか進展しないですね。
フィアットはディーゼルエンジンでスズキを釣り上げようとしてますが、煮ても焼いても喰えないと思うのですがね。

マツダは欧州で強いのが災いしているように思います。 欧州のメーカーと競合しますし、新興国での強みもないですしね。