マツダ、既存株主に春は訪れるか :記者の目 :企業 :マーケット :日本経済新聞
前回の増資後、マツダの自己資本比率はいったん25%を上回る水準にまで回復した。ところが、その後の業績低迷で11年末には19%台まで後戻りしてしまった。12年3月期の最終損益は4期連続となる赤字(1000億円)を見込む。前回の増資後にマツダが配当したのは10年3月期(年3円)のみで、今期まで2期連続で無配。前回の発行価格は213円。応募した既存株主は悔しい思いをしているだろう。
「前回の増資をどう評価しているのか。失敗か」。こんな質問を投げかけると山内社長はにわかに気色ばんだ。「330億円は(環境技術)スカイアクティブのための設備投資、600億円強は研究開発費とお伝えしてご応募いただいた。スカイアクティブを持ったがために(それを搭載した)『デミオ』『アクセラ』『CX―5』を出せた。予定していたものにきちんと(資金を)使い、成果を出している」。足元の株価が当時の発行価格を下回っていることについては「それはお金の使途とは別の話。円高や震災などいろんなことが起こって予定通りの利益や株価に結びついていないという別の要素だ」と指摘した。
前回の増資に応じた投資家にも株価で報いるためのハードルは高そうだ。メリルリンチ日本証券の中西孝樹アナリストは13日付リポートで、マツダの目標株価を135円で据え置いた。別のアナリストはPER(株価収益率)10倍を前提に、マツダ株が前回増資時の発行価格を上回る220円を付けるには、本業のもうけを示す営業損益で少なくとも1100億円の黒字(今期見通しは400億円の赤字)が必要と試算する。マツダが掲げる営業利益目標は16年3月期の1500億円。アナリストは「会社のシナリオ通りに事が運んだとしても、1100億円の達成は2~3期先だろう」との見方を示す。
なかなか厳しいね > 日経
連結営業利益の過去最高は2008年度の1,621億円だそうですが、為替が100円/$以下にならないとムリなんじゃないのかな?