アップルの「利益の源泉」を支える、中国での違法労働

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アップル「解けた魔法」、中国で長時間労働 サプライチェーンの舞台裏:日本経済新聞

アップルの11年の売上高は1278億ドル(約10兆5000億円)だが、フォックスコンの親会社、鴻海グループの11年12月期の売上高は9兆7000億円。2つ合わせた「20兆円企業」が、アップルの真の姿とも言える。
 
「影」の部分に問題があることはかねて指摘されていた。2006年には、フォックスコンの従業員の4割弱が週60時間超の長時間労働をしていることが指摘されている。10年にはフォックスコンで従業員の自殺が相次ぎ、世間の耳目を集めた。(中略)
 
だが、真の懸念は人件費の高騰ではない。アップルにとって最大のリスクは、クックが築いた芸術的なサプライチェーンが機能不全に陥ることだ。

自前の工場を持たないアップルが、機動的な生産管理を実現できているのは、FOXCONNあってのことです。

FOXCONNがどういう会社かは、以前の記事を参照してください。

キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)という財務指標がある。在庫と売掛金、買掛金を比べ、製品の製造から現金回収までにかかる日数をはじき出す。この日数が少ないほど、企業が現金を生み出す力が強いとされる。
 
現在、日本の電機大手のCCCは40日程度だが、クックが来る前のアップルは70日を超えていた。
 
だが原田が「クレージー」と呼んだサプライチェーン改革をクックが続けた結果、今やアップルのCCCはマイナス20日。つまり製品を作る20日前に現金回収を終えている計算だ。
 
かつてのアップルは、ヒットが出れば欠品で世界中の消費者をイライラさせ、はずせば在庫の山を築いていた。無駄の塊だった同社に、クックは超高効率のサプライチェーンを埋め込んだ。その仕掛けの真ん中に位置するのがフォックスコンである。
 
アップルが新製品を出すと、世界で同時に信じられないような数が売れる。だが需要のピークが何年も続くわけではなく、ピークに合わせて設備や人員を抱え込んだのでは利益が出ない。
 
アップルのビジネスモデルを維持するには、瞬時に最大化でき、次の瞬間には最小化できる、魔法のような生産体制が必要だ。
 
魔法の種は中国にあった。フォックスコンは全土から100万人を超える労働力をかき集め、休日返上、残業に次ぐ残業でアップルの膨大な発注をさばいた。需要がピークを過ぎれば「平時」にペースダウンするだけだ。
 
しかし魔法の舞台裏には、FLAのリポートが指摘したような違法状態があった。クックが約束した「労働条件の改善」はアップルから「伸縮自在のサプライチェーン」を奪う恐れがある。

デル・モデル」ならぬ「クック・モデル」といえそうですが、ではこれが持続可能なビジネスモデルなのかと問われると、どうなんでしょうね?

おそらく10年後の中国ではもう成り立たないでしょう。 その頃にはFOXCONNの工場もミャンマーとかラオスに移ってるのかもしれませんが、労働者を搾取していることに変わりはありません。