「カイゼン」や「自己実現」は万能ではない

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中国工場では改善は機能しない - Asia Challenge - Tech-On!

この会社も多くの日系企業が抱えている構造的問題から脱却できてないと確信した。一言でいえば、管理要素の多い生産特性を持ちながら管理人材が脆弱である。10年近く中国の日系企業の現場を見てきたが、長期雇用を前提とした人材育成と管理・監督者、スタッフの自主性に期待する日本的工場運営は、中国では機能しないと考えている。
 
雇用の流動性が激しい中国では、長期的視点にたったプロ人材の育成は難しい。かつ、高いロイヤリティを背景にした問題解決(改善)を期待するのも難しい。どちらかち言うと組織の利益より個人の利益を重視する文化をもつ。同僚間での問題の指摘合いは、大儀があったとしても面子を壊す事にも繋がり、機能し難い。評価が伴う上司からのトップダウンでないと動かないのである。

自分もマレーシア支援時代に、現地のエンジニアから言われたことがあります。

そのエンジニアは日本に留学経験があって、日本人の考え方もよく理解していました。

彼が言うには「日本人は向上心があって、機会を与えることで工程者であっても能力を伸ばして、より責任ある立場に就くことができると考えるが、マレー人はそんなことは望まない。 彼らの能力をストレッチしようとして、少し難しい仕事を与えると、彼らは辞めてしまう」ということでした。
実際に自分もそんなスタッフを見たことがあります。

日本(人)を基準にして、それを他国の人に押し付けてもうまくいかないです。
先進国ではリテラシーが高いのでなんとかなりましたが、進展国では現代自の方がはるかに上手にオペレーションしています。
海外展開の成功体験から抜け出す必要がありそうです。