エコウィルには高機能な「エネルック」リモコンが装備されています。
既設の分電盤には、購入電力を計測するセンサー(エコウィルに接続)が取り付けられています。 エコウィル発電時には、電力会社からの購入電力がゼロになるように、余った電力をヒーターにまわしているようです。
「エネルック」リモコンでは、その日、その月、その年の状況を把握できますが、過去のデータは前日、前月、前年までしか閲覧できないようです。
グラフ表示をさせることもできますが、細かい数字はわかりません。 やはりHEMSで管理できるといいですね。
HEMSといえば、NTT東西がフレッツ光ユーザーを対象に、簡易型HEMSサービスを始めています。
エネルギー管理:月額661円で利用できる、低価格なHEMS - スマートジャパン
西日本電信電話株式会社(NTT西日本)は、HEMSサービス「フレッツ・エコめがね」の提供を7月17日から始める。提供エリアは富山県、岐阜県、静岡県以西の30府県。
住宅側に設置する機器を最小限に抑え、データセンターで契約世帯すべてのデータを一括処理する構成にした点が大きな特徴。このような構成にすることで、利用者の費用負担を抑えた。初期登録費用(2,100円)と、住宅側に設置する機器の費用(18,375円)の合計20,475円を払えば使い始められる。その後は毎月210円の利用料を払えば良い。住宅側に必要な機器はレンタルでも利用できる。レンタル代金は月額451円。レンタルを利用すれば、月額661円でこのシステムを利用できる計算になる(価格はすべて予定)。
住宅側に設置する機器は「電力測定センサー」(図1)のみ。専用の表示パネルを壁面に取り付けたり、データ集計機器を設置する必要はない。図1左側にあるセンサーをブレーカーと分電盤の間に設置し、右側にある本体に接続する。センサーを取り付ける位置が分電盤に電気が流れこむ前の地点であるため、このサービスでは家庭全体の消費電力量だけを計測する形になる。(中略)
また、提供開始時点では住宅全体の電力量しか計測しないようにしているが、将来は部屋ごとや、電気機器ごとの計測ができないか検討しているという。
ちなみに東日本電信電話株式会社(NTT東日本)は、2012年1月からほぼ同様のサービスを「フレッツ・ミルエネ」という名前で提供している。こちらも、データ処理をデータセンターで一括処理するようにして、家庭に設置する機器を最小限にして利用コストを抑えている。
導入費用が安いのと、既築でも導入しやすいのがメリットですね。
NTT東日本が提供する電力見える化サービス「フレッツ・ミルエネ」(以下、本サービス)対応機器一式をセットにしたパックが、経済産業省のHEMS※1機器導入費用として定額10万円※2の補助金が交付される「平成23年度エネルギー管理システム導入促進事業(HEMS導入事業)」における補助金対象機器に認定されました。
NTT東日本は、本サービス対応機器一式(無線親機、分電盤計測器、電源タップ、フレッツ・ミルエネ専用端末)、機器取付工事を組み合わせた「フレッツ・ミルエネお手軽パック(補助金対象)」の販売を平成24年6月19日(火)から順次開始します。
結構魅力的なのですが、エコウィルなどのコジェネとの相性はどうなんでしょうね? できれば最初から考慮してあるHEMSがあればいいのですが。
HEMSを標準装備 - ユーカリが丘公式タウンポータルサイト
ビューガーデン第6期及び第7期の分譲数は全部で12棟。この全ての棟に太陽光パネル、エコウィル(またはエコキュート)、ECOマネシステム(パナソニック)を導入します。 この「ECOマネシステム」により、居住者が発電状況や電気やガスのエネルギーの使用状況を簡単に知ることができるシステムと、待機電力カットスイッチ付のエアコンコンセント等の居住者自らが積極的に節電できる設計とが組み合わさり、楽しみながら省エネが実現できる住宅となります。
「ECOマネシステム」(ネーミングがちょっと...)というのがあるようです。 ただし対応する分電盤が必要みたいですし、新築用みたいですね。
大ガス、4月から家庭向け省エネサービスを新築戸建てにも拡大:日刊工業新聞
大阪ガスは住宅内エネルギーの見える化や省エネアドバイスで光熱費削減や二酸化炭素(CO2)排出量削減につなげる家庭向けサービスを、4月から新築一戸建て住宅向けに販売する。サービス名は「エネルックPLUS(プラス)」で、2010年10月から新築マンション向けに販売している。11年度には新築一戸建て住宅、マンションを合わせて契約戸数300戸が目標。契約件数を増やすことにより、サービス内容の充実につなげる狙い。
同サービスは新築マンション向けでは11年度中に完成予定の4物件(242戸)に採用された。月額利用料は500円程度。一戸建て住宅向けの月額利用料はマンション用よりは若干高めになる見通し。
エネルックプラスは家庭用エネルギー管理システム(HEMS)の位置づけ。同社がパルス発信機能を利用してガス・水道の使用量を計測。
この「エネルックPLUS」ってすごくいいのですが、大阪ガスだけなんですよね。
テレメータリング推進協議会の「HEMS研究部会」にプレゼン資料があります。
システム的にはどこのHEMSも似たようなものです。 通信のハード/ソフトの規格はどうなっているんでしょうか?
HEMS規格 2011年度内に標準化へ - 住宅玉手箱「じゅうたま」/住宅見学会・家づくりノウハウ・住宅設備・メーカー情報など賢い住宅事情満載サイト
経済産業省は、家庭用エネルギー管理システム(HEMS)やスマートメーターなどの規格標準化に向け、「スマートハウス標準化検討会」(座長・林泰弘早大大学院教授)を設置した。11月7日に1回目の会合を開いた。2011年度内に統一規格の策定を目指す。
検討会では、HEMSなどとスマートメーターの連携に必要なインターフェースや、電力会社からの提供データフォーマットなどを標準化する。初会合では、さまざまな機器との情報のやり取りの規格を含むHEMS規格の標準化や、スマートメーターとの接続、海外規格との連携などを整理する「HEMSタスクフォース」と、スマートメーターを通して電力会社から提供されるデータフォーマットや情報の連携に必要な通信の標準化などを検討する「スマートメータータスクフォース」の2つの作業部会の設置を決めた。
「HEMSタスクフォース」のメンバーは、パナソニック、東芝、三菱電機、NEC、NTT、積水ハウス、大和ハウス工業、トヨタ自動車、日産自動車、ホンダ、リンナイ。
「スマートメータータスクフォース」のメンバーは、東京電力、中部電力、関西電力、電気事業連合会、東光東芝メーターシステムズ、GE富士電機メーター、パナソニック、東芝、三菱電機、富士通、NEC、日立製作所、東京ガス、高圧ガス保安協会。
電機、通信、住宅、電力・ガスのみならず、自動車メーカーも入っているのが面白いですね。
【NEWS】経済産業省が第2回スマートハウス標準化検討会の結果概要を発表 | スーモジャーナル - 住まい・暮らしのニュース・コラムサイト
経済産業省は、「スマートハウス標準化検討会」の第2回会合を開催し、検討内容について中間報告を行った。これはHEMS(家庭のエネルギー管理システム)~家庭内機器、HEMS~スマートメーター間のインターフェース標準化などを推進していく、スマートハウスに関わる取り組みである。(中略)
【HEMSタスクフォースからの報告事項】
・公知な標準インタフェースとしてECHONET Liteを推奨。
・ただし、本タスクフォースにおける今回の推奨が、今後の新たな通信規格の研究開発および存在を否定するものではない。(中略)
[情報連携のための通信ミドルウェア(公知な標準インタフェース)の整理]
HEMSタスクフォースにおいて、 ECHONET Liteが公知なインターフェースとして推奨されたことを受け、スマートメーターとHEMSとの情報連携に係る通信ミドルウェア(コマンド、プロトコル)についても、当該規格に準拠する方向で検討を進める。
詳細は経産省のプレスリリース(第二回会合、取りまとめ)をどうぞ。 エコーネットコンソーシアムには、ECHONETおよびECHONET Liteの規格書も掲示されています。
ECHONET Liteに対応した機器なんてあるんでしょうかね?
スマートホーム事業の取り組みの加速について - ECHONET Liteに対応したHEMS新製品の販売開始 - | プレスリリース | 東芝ライテック(株)
東芝グループは、スマートコミュニティ事業の拡大にあたり、スマートホーム事業の取り組みを強化しています。この度、東芝グループが提供するホームITシステム「フェミニティ」の新製品を開発しました。業界で初めて「ECHONET Lite(注1)」対応機器として認定されたITアクセスポイントとエネルギー計測ユニットを6月11日から東芝ライテックより販売開始します。
新製品は、家庭内のエアコンや照明などの機器の制御や、家庭とネットワークの接続を実現するITアクセスポイント(BTR-4010AZ)と、家庭用分電盤に接続して電気、ガス(注2)、水(注2)の使用量を計測するエネルギー計測ユニット(HEM-EM31A-B1)です。住宅の電力使用量の「見える化」、遠隔制御などの機器制御を実現します。(中略)
今回販売するITアクセスポイントとエネルギー計測ユニットを組合せた「HEMS Bパック01」(BTR12-B01)は、経済産業省の「平成23年度エネルギー管理システム導入促進事業(HEMS導入事業)」の補助金対象機器です。
今後も、東芝グループは太陽光発電・家庭用蓄電池・燃料電池などの新エネルギー機器と家電を効率的に制御するようHEMS関連技術の開発、製品化に取り組んでいきます。
東芝のHEMSもエコウィル/エネファーム(東芝も出しています)に対応しているみたいですね(別記事)。
HEMSの導入実績では最も先行しているNECも、蓄電池との通信にECHONET Liteを適用したレポートを出しています。
今まで独自規格でやってきたところも、徐々にECHONET Liteに移行していくのかもしれませんね。
「4層以下をどうするか」、活発化するHEMSネットワークとBルートの議論 - 通信 - Tech-On!
業界では、経済産業省の「スマートメーター制度検討会」などの議論を背景に、スマートメーターから家庭内に設置したHEMSコントローラをつなぐ通信路が「Bルート」と呼ばれている。そしてHEMSコントローラと各種家電機器を接続する部分を「HEMSネットワーク」と呼ぶ。このうち、経済産業省の「スマートハウス標準化検討会」は、BルートおよびHEMSネットワークのどちらも、上位層(OSI参照モデルの5層から上)の通信ミドルウエアにECHONET Liteを使うことを推奨している。また、ECHONET Liteの下層(ネットワーク層)には、IPを使うことを同じく推奨している。
同様にスマートハウス標準化検討会は、Bルートの下位通信仕様として現時点で推奨されるものを、三つ挙げている。それは1)920MHz帯を使う特定小電力無線、2)無線LAN、そして3)電力線通信(PLC)である。
スマートメーターにはこれらだけでなく、電力事業者の通信網と接続する通信機能も必要だ。つまり、スマートメーターから電力事業者側と、宅内通信向けという、複数の通信機能の実装が求められる。こうなると、スマートメーターは通信部分の実装コストが増し、価格低減が難しくなってしまう。
そこで、これら各種のルートを、統一的な通信プロトコル・スタックで処理することを提案しているのがZigBeeの普及促進団体の日本支部である「ZigBee SIG-J」だ。現在、ECHONET Liteの推進団体であるエコーネットコンソーシアムと協議しながら、ECHONET Liteの下位層にZigBeeのプロトコル・スタックを置くアーキテクチャ「ECHONET Lite over 920MHz ZigBee IP」を策定中である。
この提案では、スマートメーターと電力事業者の通信網(ここでは仮に“Aルート”と呼ぶ)およびBルート、さらにHEMSネットワークのいずれにおいても、920MHz帯の特定小電力無線を使うことを想定する。物理層には米IEEE802委員会が今年に入って標準化した低消費電力無線仕様「IEEE802.15.4g」を使い、MAC層には同802.15.4もしくは802.15.4eを使う。Aルートは長距離伝送能力が求められるが、920MHz帯が出力によっては1km以上の伝送距離を稼げることと、IEEE802.15.4準拠のマルチホップ接続機能を使うことで、電力事業者やガス事業者のネットワーク要求条件をクリアできるとみる。BルートおよびHEMSネットワークには、ECHONET LiteおよびZigBee IPを使う。(中略)
ZigBee SIG-J のアプリケーションWGリーダーである福永茂氏は、スマートエネルギーフォーラムの講演において、「まだエコーネットコンソーシアムと協議中であり、最終形態は決まっていない。うまくいけば2012年5月末までには、何らかのご報告ができるかもしれない」と、近々議論がまとまる可能性があることを示唆した。
まだまだ大変そうですな。
他にも「HEMSアライアンス」なんてのもあるようです。
電機大手や東電など10社、HEMS標準化狙う - 日刊工業新聞 Business Line
電機大手や東京電力、KDDIなど10社は6日、家庭内のエネルギー管理(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム=HEMS)技術についての共同検討体制に合意したと発表した。スマートグリッド(次世代電力網)の核となるHEMSの標準方式策定を目指す。12日に記者会見し、詳細を発表する。
参加するのは日立製作所、東芝、三菱電機、パナソニック、シャープ、NECの電機大手と東京電力、KDDI、三菱自動車、ダイキン工業の10社。2010年度に経済産業省・資源エネルギー庁が採択した「次世代送配電系統最適制御技術実証事業」の参加企業が中心となり、これまで勉強会の形で検討を続けてきた。
こちらはNECのプレスリリースを読むと、主にセキュリティ関係のようですね。
エネルギー管理:家庭における本格的なエネルギー消費量制御に向けて、メーカーや政府が工程表作成へ - スマートジャパン
経済産業省は、スマートハウスやスマートビルディングの普及拡大策を議論するため、スマートコミュニティアライアンス(JSCA)内に「スマートハウス・ビル標準・事業促進検討会」を設置し、第1回の会合を開催した。会合では、ECHONET Lite普及のために、工程表を作成し、議論を重ねていくことが決まった。
ECHONET Liteは、家電機器の運転状況を操作したり、消費電力量データを送受信するなどの機能を持たせた通信プロトコル。ECHONET Lite対応の家電製品が登場すれば、HEMS機器などから信号を送って、運転状況を操作することが可能になる。現在のHEMSは消費電力量の測定結果を提示するだけだが、ECHONET Liteが普及すれば、消費電力量を自動的に削減するために、家電機器を操作することが可能になる。
次回以降の会合で工程表作成に入ると見られる。工程表は、5つの課題に対応するスケジュールを示すものになる見込み(図1)。
ピークカットのために、外部からエアコンなどの制御を行うことを視野に入れているようです。
標準規格化がすすんでいけば、相互接続もできるようになって水平分業もしやすくなるでしょう。
早く使えるようになるといいな。