自分磨きの永久運動

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【書評】『願力 愛を叶える心』(長谷川理恵・著)が凄かった件について: やまもといちろうBLOG(ブログ)

何が凄いって、長谷川理恵は本物の馬鹿だと思うんですよね。知力1というか、男なら脳筋乙と言われてしまうレベルで。
 
これ、まとめたゴーストライターの人の腕が良かったのだろうと思うのですけれども、長谷川理恵がいかに外見だけを磨き続けてきた女性であるか、中身が如何にアレか、そしてそういう長谷川理恵に群がる男たちの下衆な感じがまた素晴らしくて、やはり男の側も長谷川理恵に飽きて「捨て」ていく過程がゴリッという読書感覚と共に深く深く突き刺さるんですよ。
 
タレント本はまあ普通に読むんですけれども、一読して「うわ、これはヤバイ」と思える本は本当に久しぶりです。私が精神的に後ずさりをするほど脳みそがヘリウムでできた女性の一大叙事詩であり、本物の「美人だが馬鹿女」という言葉が相応しい内容に驚愕の連続です。ほぼ人生の全編が芸能ゴシップであり、ワガママと勘違いであり、物欲と肉欲とで構成されているあたりが、余すところなく綴られていて、これは一周回って本気で名著だと思うのです。これをまとめたゴーストライターは本当に偉い。誰だか分からないけど。

そこそこキレイだけど特別に美人という訳でもなく、何かスキルがある訳でもなく、芸能人と浮名を流して話題作りをしてチヤホヤされるという「職業」の女性としては、非常に合目的的な行動で無駄がないですよね。 尊敬します。 大嫌いですが。

昔、村上龍がエッセイに「女というのは本来、知力を必要としない。もともと生物学的レベルで男よりも優位にあるのだから」というような意味のことを書いていました。 「人類の発展の歴史(芸術、政治、戦争、etc)は、男が女の影響力から自由になるための戦いの産物である」とも。

だから男はおバカな女の子を本能的にカワイイと思ってしまう訳です。 逆に浅知恵を働かせる女は、可愛く見えません。


ただ長谷川理恵の場合は、そういう評価軸では捉えにくい存在ですね。
できるだけ優秀な男を捕まえて子孫を残そうという、「遺伝子の乗り物」としての本能は感じません。

深く考えずに、外面だけの自分磨きを続けているだけなんでしょう。 こういう生き方しかできないのかもしれませんが、何でも徹底してやり遂げれば、それも一つの芸になるということで。