同国の2輪車市場は、年間販売台数約800万台で世界第3位。ホンダ、ヤマハ発動機など日本勢がシェアの9割超を握る“ドル箱”だったが、6月に始まったローン規制の影響で販売台数は急減。2012年の販売台数は600万台と、前年比で25%減との見方も出ている。日本の2輪車販売台数が年間40万台超なので、国内の約5年分の需要がたった1年で蒸発することになる。
今回のローン規制では、銀行が2輪車購入者に融資する際の上限額を販売価格の75%、ノンバンクは同80%に定めた。これまでは実質的に規制がなく、価格の90%超まで融資することも珍しくなかった。現地の2輪車の平均単価は10万円前後で、消費者は約1万円の頭金があれば購入できたが、頭金が2万~2万5000円に増えるわけだ。(中略)
実は、インドネシアでは2輪車の世帯普及率が8割まで達し、あと数年で市場は成熟するとの見方が多かった。各社は、市場が頭打ちになる前に果実を得ようとローン競争に陥り、需要を先食いしてバブルを醸成。規制でバブルが一気に弾けたというわけだ。
インドネシアではヤマハがATで攻勢をかけ、ホンダも対抗機種を投入して競合が激しさを増しています。
ホンダはスクーター用の新工場を建設すると発表していますが、どうするんでしょうね?
ホンダ岩村副社長、インドネシアの2輪需要減は一時的 (レスポンス) - Yahoo!ニュース
ホンダの岩村哲夫副社長は7月31日の決算発表の席上、ローン規制によるインドネシアの2輪車需要減について、影響は「あまり長続きしないと見ている」と述べ、一過性との認識を示した。
インドネシアでは、国民の債務健全化などを図るため、今年6月15日から2輪をローンで購入する際、頭金を25%とする規制が導入されている。従来は規制がなく、頭金は10%程度とする慣行が定着していた。
この規制により、東南アジア最大の2輪マーケットは急減速しており、2社でシェアの9割程度をもつホンダとヤマハ発動機の販売に影響が出ている。ホンダの今年度第1四半期における同国の2輪販売は前年同期に比べ6%減少した。
もっとも、岩村副社長は「インドネシアやベトナムの2輪の潜在需要は相当強いものがある」としたうえで、ローン規制の影響は「あまり長続きせず、近い将来に需要が顕在化する」との見通しを述べた。
とはいえなんせボリュームがデカいので、ちょっと需給ギャップが生じただけで、在庫がべらぼうに膨らむことになります。 注意が必要ですね。