EV普及は踊り場か?

【インタビュー】EV普及は踊り場、ワイヤレス充電が敷居を下げる…三菱自動車 | レスポンス (エコカー、EVのニュース)

----:2011年にはi-MiEVの航続距離を180km(JC08モード)に伸ばした仕様と廉価グレードを設定しましたね。
 
和田:当初、航続距離160km(10・15モード)で発売しましたが、これは私どものガソリンエンジンの軽乗用車『i(アイ)』のお客様であれば、たいていは満足する距離だという考えで設定しました。(中略)
 
これは社内でも、かなりの議論がありましたが、容量が従来の16kWhに対して10.5kWhという7掛けに近い電池を造りました。電池の容量が減れば電池のコストも下がるわけですから、販売価格もぐっと落ちるということもあって出すことにしました。
 
----:実際の販売比率はどうなってますか。
 
和田:6対4くらいで航続距離が短い「Mグレード」が多いです。特にMグレードのお客様はEVの特性を良くご理解頂いた上でご購入頂いていますね。充電できる場所がどこにあるのか調べて、東の方に行く時は、ここで充電してとか頭の中でマッピングをしながら楽しんでるようです。

買い物などで半径20km圏内しか走らないという使い方なら、いっそミニマムな電池容量でいいんでしょうね。
ニッチになるのは仕方ないけど、どのみちまだメジャーにはなれないんだからその方が合理的です。

EVの普及ペースについての認識ですが、

----:CHAdeMO協議会では日本国内の急速充電器の初期整備がほぼ完了し、次のフェーズに移る段階としていますが、EVそのものの普及はどういう段階にありますか。
 
和田:最初、勢い良く上がりましたが、今は踊り場にあるんじゃないかなと考えています。踊り場といっても真っ平らではなくて、若干のアップダウンがある。ダウンというのは決してEVがダメになってしまったという事ではなくて、ガソリン車で燃費の良いものが出てきたり、ガソリンの価格が下がるとEVよりもこっちが良いかなとか、いろいろな要因があります。いずれにしても今は大きな局面でいうと踊り場だと思っています。
 
これから先どうなるかというと、最終的にはEVやPHEVが伸びていくと思っています。いくら燃費が良くなったといっても石油系はどうしても不安定ですし、CO2の問題もある。その時にどうするのかといわれた時に手段がないと、掛け声だけでは済まないというところがあります。
 
なおかつEVでいえば、ある程度のインフラができて、そしてコストもこれから少しずつ下がっていく段階において、いよいよ出番が近いなという感じがしています。(急速)充電インフラも今では1300か所に設置されています。我々は2000か所を超えてくると、「どこにでもある」という風に一般のユーザーから見えるようになると思っています。
 
またi-MiEVは発売当初、車両価格460万円で始まりましたが、少しずつ下がりつつある。いわゆるブレークスルーポイント、インフラと車両価格のクロスポイントというものが、そう遠くない時期に、我々は2014~2015年とにらんでいますが、そういう時期が来ると思っています。

個人的には、いまのEVの実力を越えるくらい売れてきたと思うんですけどね。
需要が鈍化してるとしたら、ノーマルなレベルに戻っているだけでは?

2008年の北京五輪までは、新興国での需要爆発で資源高がどこまでいくのか見当もつかないほどでしたが、リーマンショックで資源や金融や中国のバブルが弾けて先高感がなくなったので、投機的な動きも少なくなりました。 穀物はまだありそうですけど。

原油はイランをはじめとする中東の状況、天然ガスは日本の脱原発の動きなどで価格が上がる場面はあるでしょうが、レギュラー200円/Lなんて状況はしばらく考えられません。
日産がぶち上げた「2020年に10%がEVになる」という予測はどうなったのか聞いてみたいです。