販売低迷のEV、「先行組」に孤立感

販売低迷のEV、陣営拡大へ迫られる戦略転換:日本経済新聞

「正直に言うと、期待外れだ」。今月2日、日産でEV事業を担当するアンディ・パーマー副社長はニューヨーク市内で応じた一部メディアの前でこう漏らした。米国での「リーフ」の今年度上期の販売台数は約3500台。通期の目標である2万台の達成は厳しい。今年末には米国でリーフの生産を開始する。しかし、その米工場のEVの生産能力は現在、「リーフ」を生産する追浜工場(神奈川県横須賀市)の3倍に相当する年15万台規模だ。(中略)
 
このほど、デロイトトーマツコンサルティングが今年3月下旬に約2000人を対象に実施したアンケートによると、EVについて「よく知っている」「知っている」と答えた人は88%と前年の21%から大幅に上がった。しかし、その一方で、「購入を検討する」と回答した人は昨年と同じ18%にとどまった。「価格の高さ」と「航続距離の短さ」が依然としてEV普及のネックとなっている。(中略)
 
さらにここにきて日産・三菱自の「EV先行組」には逆風が吹く。トヨタがこのほど小型EVを開発、年内に販売することを表明したが、その台数は年間100台。しかも、リース限定の販売。「2年前にはEVは年間数千台の販売を期待していたが、現状ではなかなか難しい」(内山田竹志・トヨタ副会長)と、当初計画から大きく縮小した。
 
「ライバルもEVをどんどん販売してもらうことで市場が拡大する」(日産幹部)と期待を寄せていただけに、トヨタの計画にEV先行組の落胆は大きい。ホンダもトヨタと同様、「EVは近距離用コミューター」と位置付けており、環境対応車の主力にEVを据える日産・三菱自とは一線を画し、ハイブリッド車(HV)の拡充に力を入れている。

「リーフ」が売れないのは、航続距離や価格よりも単に「カッコ悪い」からだと思いますよ。