「日式アニメに出てくる『部活』って、ほんとは存在しないよね?」:日経ビジネスオンライン
日本のように野球部、サッカー部、テニス部、吹奏楽部、演劇部といった多彩なクラブ活動があり、強いチームになれば週末も猛練習するし、弱いチームであってもそれなりに楽しく仲間と語り合いながら部活を行う、といった光景は中国にはほとんど存在しないのだ。むろん、高校生の頂点を決める「甲子園」(野球)や「花園」(ラグビー)のような伝統ある全国大会もない。
つまり、学校に通う中国の若者の放課後は、学校に残ってひたすら勉強するか、自宅(または塾や家庭教師について)で勉強するかの二者択一。「中国の若者はとにかく勉強づけの毎日」(王一凡)なのだという。(中略)
それが、王のいう「自分たちには青春や感動がなかった」という話にようやくつながる。
「子どもの頃、中国のテレビで『スラムダンク』とか『タッチ』といったスポーツアニメを見た中国人は『クラブ活動っていいなぁ』と思って夢中になるのですが、同時に思うのは、『日本の高校生は、本当にこんなに夢みたいな生活をしているの?まさか、嘘でしょう?』という疑問です。私たちは日本との過去の戦争についてはいやというほど勉強させられているけれど、素の日本人と接したことがほとんどないから、今の日本人がどういう学生生活を送っているのか、全然知らないのです」
中国人が日本人を知らないように、日本人も中国人を知りません。
「鬼畜米英」ではないですが、知らないことがもたらす悲劇を、もう一度思い出すべきかもしれません。