日本のTPP交渉参加を、中国はどう見ているか?|中国語ができなくても大丈夫 野口悠紀雄の中国経済統計「超」読解法|ダイヤモンド・オンライン
日本では、「TPPとは貿易自由化協定である」と単純に理解されていることが多い。しかし、これは自由化協定ではなく、「ブロック化協定」である。これは、実質的には日米のFTA(自由貿易協定)であり、その目的は、太平洋経済圏にアメリカ流の経済ルールを確立し、中国の成長をけん制することだ。
日本は、安全保障の面でアメリカに依存せざるをえないという事情があるので、TPPがアメリカの太平洋戦略である以上、それには参加せざるをえない。これは、最初から課されている制約条件である。つまり、「経済的な利害得失を考慮してTPPに参加するか否かを選択する」というオプションは、日本には最初から与えられていないのだ。
ところが、それでは国民を納得させることができない。そこで、TPPに経済的な意味付けを与えようとする努力がなされる。
しかし、純粋に経済的に見れば、TPPにはほとんど意味がないのである。とくに、「日本の輸出を増やす」という観点から見ればそうだ。
珍しくまともなことを言う野口先生。
自分もTPPに参加しようがしまいが、大した効果も損失もないと思います。 「経済効果がGDPで3兆円」って、日本の2012年の実質GDPは519兆円だよ。